【74.6%】 エコポイントが明らかにした、エコだけじゃ売れないという皮肉
7月に入って、エコポイントの交換申し込み受付が始まりましたね。不況脱出の目玉企画として導入されたエコポイントですが、その効果が見え始めているようです。
- 夏商戦、エコポイント効果で薄型テレビ販売4割増
民間調査会社のBCN(東京・文京)は10日、5月の薄型テレビ販売台数が前年同月と比べ42.9%増えたと発表した。省エネ家電の購入を促す政府の「エコポイント」制度が5月中旬に始まり、買い控えていた消費者が飛びついたという。6~7月のボーナス商戦期も「販売台数は昨年の4割増で推移する」(道越一郎アナリスト)とみており、レコーダーなど関連機器への波及効果にも期待できそうだ。
※2009年6月11日付け日経産業新聞より一部引用
BCNによれば、夏のボーナス商戦では、エコポイントの押し上げ効果を20~30%と予測しているそうです。特に大型液晶テレビは、地デジへの完全移行が約1年後と近づいてきていることもあり、売れ行きが鈍化している家電品の中で孤軍奮闘を見せています。
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日経産業地域研究所が、「エコポイント」の効果について5月に行った消費者意識調査の結果を見ると、市民のエコに対する感覚が変わってきている様が顕著に示されています。
- エコポイントと新規購入・買換の意向
地デジ対応テレビを希望する人が4割弱だったのに対して、エアコン・冷蔵庫17%前後でした。これはテレビ購入時のポイントの付き方がエアコン・冷蔵庫の約2倍と、よりお得度が高いことが顕著に反映された結果でしょう。
- エコ商品の価格などに関する意識
エコ製品は高コストと思うが、やや高くても買いたい : 36.4%
エコ製品だから高い、というのはおかしい : 【74.6%】
※日経ブロードバンドニュース6月30日付けより一部引用
調査を行った日経消費ウォッチャー編集長の若林宏氏は、「以前は多少高くてもエコ関連商品を購入したいという人が多かったが、最近はエコ商品といっても買うかどうかは値段次第という人が主流になっている」とコメント。不況で節約志向が高まる中、Wエコ(エコロジー&エコノミー)志向強まっていることがよく判ります。
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拙ブログでは、今年に入ってから何度も不況下で売れる商品や企業を取り上げてきました。今回は特定の商品や企業にスポットを当てた話ではありませんでしたが、もっと分析を進めれば、きっと同じ状況が見えてくるような気がします。つまり、「エコ」で「エコ」なら何でも売れてるわけじゃなく、「より高品質」+「よりお値打ち」=「一人勝ち」という構図が当てはまっている商品や企業が見えてくるのではないでしょうか。。。