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●人、●%、●億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

【45.0%】 賃上げの実感値がないのはなぜだろうか?

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 このところ、原油価格の高騰が続いています。よくニュースで見かけるこの“原油価格”というのは、正確にはニューヨーク商業取引所における、国際的指標のテキサス産軽質油(WTI)の4月渡し価格のこと。4月の価格ですから、いわゆる先物相場ということになります。海の向こうの話ですが、株式や為替市場を除いて、これほど身近に感じる海外市場は昨今ないかもしれませんね。連日メディアで取り上げられ、かつ、多くが最高値更新という報道。最近はテレビやラジオ・新聞という定番のマスメディアだけでなく、ネットや携帯でもニュースをチェックされている方が多いでしょう。その分、何だか耳に(目に?)タコって感じで、心理的にも価格高騰感が増幅されているかもしれません。

 私は週に1回程度、ガソリンをセルフ式のスタンドで給油します。私が常連となっているスタンドは、3/5現在でレギュラー140円/1Lでした。愛知県は全国有数のガソリン激戦区ですから、全国平均よりは安いかもしれません。ちなみに石油情報センターの調べでは、全国平均で153円(2月店頭価格)らしい。ちょうど1年前は129円だったそうですから、なんと18%も値上げされています。これはかなり痛いですよね。

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 最近はモノを買うときにWebを利用される方も多いと思います。またEdyなどの電子マネーもどんどん普及。もちろんクレジットカードを使う機会も多くあります。こうなると、目の前で現金が動かない。財布を取り出し、そこから現金を出して代金を支払う場面がどんどん減っているわけです。だから、何となくですが、「高くなったなぁ」的感覚が薄まっている気がするのです。先ほど紹介した行きつけ(笑)のガソリンスタンドでは、現金価格が安いので、現金で払うようにしているのですが、毎週のように諭吉さんを手放していると、どうしても「高くなったなぁ」感が強く印象に残るわけです。みなさんはいかがですか?

 この実感値というのは、とても大事な気がしています。「●●が値上げ」というニュースよりも、目の前で財布から現金を取り出す際に、以前よりも高くなっていると、「値上げされたんだ」と実感がこもる。たとえ10円の値上げであっても、です。これ、私だけでしょうかね。

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 帝国データバンクが「2008年度の賃金動向に関する企業の意識調査」の結果を発表しています。これによると、【45.0%】の企業が賃金改善見込みとのこと。2006年度で33.4%、2007年度で44.0%(同)だったことと比較しても、ここ数年の賃上げ傾向は強まっているようです。景気の減速感はあるものの、人材の確保などを理由に、企業は賃上げに動いているということでしょう。給与生活者からすれば、これはすごくありがたい話です。でも、なぜか実感値が弱いんだなぁ。

 もちろんガソリンを含めて物価が上がり、「入ってくる以上に出ていくから」という現実があるのはわかります。でもそれだけでしょうか。私は実感値という目に見えない感覚も大きいように思うんです。給与も口座に振り込みですから、どうもありがたみが弱い。申し訳ない話ですが、感覚的にはそうなんですよね。うーん。たとえば、賃上げ分だけでも現金で支給したら、すごくありがたみが増すような気がしますが…経営者のみなさん、いかがでしょうか。やっぱり私だけかな。。。

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