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●人、●%、●億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

【14%】 ケータイ小説ヒットの裏側にコンビニあり?

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 『恋空』の大ヒットに続き、第1回日本ケータイ小説大賞受賞作を受賞した『クリアネス』が映画化。今月半ばから全国で上映が始まっています。ケータイ小説といえば、『恋空』を含む5作品が年間ベストセラーランキングでトップ10入りするなど、これまでオルタナティブ・ブログの中でも再三エントリーされている話題ですね。

 ケータイ小説に対するメディアの見方は、これまでの文芸小説との比較において、やや批判的な論調が多かったような印象があります。でも、売れているというのは間違いない事実。個人的にも、普段小説を読んでいる姿を見たことがなかった自分の娘の書棚に、数冊のケータイ小説を見つけて以来、とても身近な話題として気になっていました。

 先のベストセラーランキングを発表したトーハンは、日販(日本出版販売)と並んで、日本の書籍取次の2大大手です。年間売上高は6,413億円(2007年3月期)。そのトーハンの取引先第1位はどこかご存じでしょうか。それは書店ではなく、コンビニのセブン・イレブンです。正確な情報ではありませんが、その額900億円以上だそうで、単純計算でシェア約【14%】にもなり、ダントツのNo.1というから驚きです。

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 コンビニで雑誌を買うというのは、今や私の世代でもフツーのことです。実際、トーハン→セブン・イレブン向けの売上の大半は、間違いなく雑誌でしょう。しかしながら昨今、セブン・イレブンの店頭では、雑誌だけでなく書籍も売られています。この売上が徐々に上昇しているらしんです。日本チェーンストア協会によれば、コンビニの客単価は、ここ数年伸び悩み、500円台後半で推移しています。一方書籍の単価は新書で700円台、単行本になると1,000円を超えてきます。コンビニとしては、他の商品に比べて販売スペースもさほどいらず、単価の高い書籍が売れることを狙うのは、無理のない話でしょう。

 そこに登場したのがケータイ小説です。主な購入層がティーンから20代の女性。彼女らケータイのヘビーユーザーが、ケータイ小説の購入場所として、書店ではなくコンビニを選ぶというのは、とてもリーゾナブルな話です。つまり、ケータイ小説ヒットの理由のひとつに、コンビニを販売チャネルとして強化した点があるのではないか。確かな数値の根拠はありませんので、あくまでも私の推測の域を出ませんが。そんな気がしてならないのです。

 これはセブン・イレブンだけに限った話ではないはずです。少し前に、ampmが書籍販売に着目し、書籍を多数品揃えした戦略店舗を開設し、結果、客あたりの滞店時間が伸び、売上も増加したという話題を、テレビ東京系列のニュース番組であるWBSで取り上げていました。今後、コンビニでの書籍販売をめぐる状況は今後大きく変わっていくに違いありません。ケータイとコンビニのコンビは、次にどんなマーケットを生み出すのでしょうか。実に楽しみです。。。

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