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エクゼクティブコーチング・リーダー育成の現場から、思ったことや考えたこと、学んだことをつれづれなるままに発信してゆきたいと思います。リーダーなんてなりたくないという声も聞きますが、リーダーはカッコイイ!。一人一人がリーダーシップを持つ世の中の実現のために取り組んでいます。

トップと創る小さなチームの大きな影響力

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当社のビジネスは「コーチング」というものを使いながら経営者の方々のお役に立てるようにと
行っているビジネスです。
コンサルテーションのような何かを提示すると言うことではなく、智慧を引き出し、チームを創り、
全体の士気を高めるということが私たちの仕事の役割です。

2010年の春から某社にエクゼクティブコーチングを導入しています。
はじめはどうなることかと思っていらした経営チームの皆さんともぐっと心の距離が近くなり、
普段はどうしても「仕事のことを考えている」ことの多いみなさんですが、「会社のことを考える」
という時間をわざわざ作って、社長率いる少数精鋭のみなさんとお供しています。

最近このトップ集団にまとまりが見られるようになって来ました。
それぞれが業界人としても、仕事人としてもバリバリのプロフェッショナルたちであるからこそ
職場では尊敬の的と待っている彼らですが、さらにそのバージョンを上げて来ています。

「普段話している姿を見かけないもの同士が話していると、気になるものなんです」

たとえばいつも会議で意見が合うことがなく「水と油」といわれている財務本部長と
営業本部長がいるとしましょう。
彼ら自身が中が悪いわけではなく、それぞれ背負っている部下やお客さんの想いが
あるからこそ代表して喧嘩をしてくれているのです。
(ちょっと大げさですけど・・・笑)
 

「自分が引けば部下のモチベーションが下がる」

そう思えばこそ、必死にやりたくもない議論をぶつけ合うわけです。
そんな二人がこそこそと何はかなしている・・・

「リストラの相談か?」
「もしかしたら、人事異動?」
「なんか、会社がやばいの!?」

職場の皆さんにはそんな風にうつるんだそうです。

そんな混乱を楽しむかのように、彼らにはお互いの席を行き来して
「みんなが見えるように会話」をしています。

それは彼らが決めた悪巧みのような思索のひとつで、
「どうしたら会社の経営が本気だって言うことが会社の隅々にまで伝わりますか?」
という問いに対して考えて実行したひとつのやり方だったのです。

彼らはグループコーチングの席で従業員の皆さんのリアクションについて話します。
いい年齢のおっさんたちが、悪巧みについて実に楽しそうに話すのです。

こういった取り組みは、一見遊びの延長上のように見えるのですが実はいろんな
影響があります。
やはり普段意見がぶつかってしまいやすい部門間において、自分たちが何をする
ことが取り組みになるだろうかという話し合いをしていたり、うまくいった事例は
部下や他の部門にも適応できないか?という話をしたり、一番大きな効果は会社の
打ち立てている目標にきちんと向かっているかどうかの全体的な考えを共有ができる
ことにあります。

各自次回までに自分で宿題を作って実行してきてもらうわけですが、これまで一人で
やっていたことでも「誰か」がきちんと見ていてくれるというだけでも約束を守ろうという
力が働くようです。


小さなチームではありますが、どんどんと影響力を強くしていっています。
そんなチームを社長と協働して作っている真っ最中です。


 

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