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弊社の研修の一環で、元掛川市長で、帝京平成大学客員教授、大日本報徳社社長をされていらっしゃる榛村様の講演を聴きました。
榛村様は掛川市長時代に生涯学習やまちづくり、スローライフと様々な行政活動を実施された方ですが、二宮金次郎尊徳の報徳思想の研究の第一人者でもあり、考えられさせる多くの示唆をいただきました。

そんな話の中で、中国と報徳思想についてのお話がありました。数年前より中国官僚から声がかかり中国での報徳思想の研究発表をされているようです。
なぜ、中国で今、二宮金次郎尊徳なのか非常に興味があるところです。
榛村様も最初声がかかったときに、何故なのだろうと思ったようです。

中国は市場経済が導入され急成長をしていることは周知の事実であり、またその裏で、
1)汚職体質の広がり(昨年の逮捕:4万件)
2)地域格差の拡大
3)貧富の差の拡大
という暗黒面の課題も多くあることも知られているところです。

そんな中で、上記の3点を是正していく思想として報徳思想が着目されたというようです。
榛村様は上記道徳面での指導であれば、中国には孔子という偉大な思想家が残した教えがあり、その思想を再教育するのが本筋ではないか?と聞いたそうです。

中国が報徳思想に着目した理由は、以下の2点だったようです。

1)報徳思想は経済と道徳を両立させる思想である
孔子は道徳面が全てであり、経済面は二の次といった思想です。これでは市場経済を押しすすめる中国にも非現実的です。報徳思想は経済と道徳は同じ高さでの価値として位置づけています。つまり、
・経済なき道徳は寝言
・道徳なき経済は犯罪
という考えです。
こんな思想を江戸時代に築きあげた尊徳はやはり尊敬に値する人物です。

2)日本の有名企業の経営者の経営思想も報徳思想が原点である
中国官僚の方は、市場経済を進める上で日本を代表するトヨタと松下電器の創業者である豊田佐吉と松下幸之助の経営思想を研究したところ、原点はこの報徳思想であることを発見したようです。

以上のことから、中国では市場経済の暗黒面の立て直しの思想として二宮金次郎尊徳の報徳思想が研究されているよいうことです。

榛村様は、中国のみならず今日本でホリエモンの市場経済問題や殺人等の社会問題も報徳思想が忘れ去られたことに原因があると指摘されています。
確かに、昔の小学校には必ず二宮金次郎の薪を担いで本を読んでいる銅像を見かけたものですが、最近は見ないようになってます。
ちなみに、この薪は経済面の象徴で、本を読んでいる姿は道徳面の象徴ということです。

本日の榛村様のお話は私にとってはベストセラー「国家の品格」を超える、今の日本が取り戻すべき思想について考えられさせるお話でした。

watahiroki

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