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ファイル交換ソフトや違法サイトからダウンロードされる録音録画を、「私的使用目的の複製」(著作権法30条)として認められている範囲から除外するかどうかが、現在、文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会で話し合われています。
この議論は、違法にアップロードされた著作物を入手することについてですが、侵害行為を助長、また侵害行為に加担するという価値判断において、違法に複製された著作物をオークションサイトから入手する輩が後を絶たないことも問題だと考えています。
そこで、ACCSはヤフーオークションと共同で、海賊版ソフトを販売していた出品者と取引した経験のあるオークション利用者に向けて、海賊版を購入しないように呼びかけるメールを送る活動を始めました。10月に236件のメールを送り、11月にも送付を予定しています。
海賊版の購入は、それ自体が違法というわけではありませんが、リスクがあります。
まず、コンピュータソフトの海賊版は、海賊版と知って買った上で業務で使用すると著作権侵害行為とみなされるため、刑事罰の対象になります。損害賠償請求を受ける可能性もあります。
ヤフーオークションを使って海賊版を販売したことで刑事摘発された事件は、今年になりACCSが協力したものだけで9件あります。今後も海賊版を販売している悪質な出品者が摘発される可能性は高く、その場合、購入者も捜査の対象になることがありえます。
また、オークション落札後、海賊版の出品者に対して商品送付先を連絡すると、住所や氏名などの情報を提供することになります。従って、個人情報の流出の危険があります。そして注意が必要なのは、海賊版販売には、暴力団など犯罪組織が関わっている場合があることです。
海賊版を購入している方の多くは、海賊版と知っていながら安いという理由だけで買っているのでしょう。でも、こういう姿勢は、犯罪者に加担し、侵害行為を助長することに繋がるのです。
オークションでの海賊版の購入は、現在のところ、海賊版と知って買ったソフトを業務に使う場合以外は違法ではありません。しかし、オークションでの海賊版購入者がこのまま減少することがないようだと、冒頭に書いたダウンロードの違法化と同様の議論が起こるでしょう。ACCSとして現段階で、そうした主張をするつもりはありませんが。
海賊版を購入する人が減らないと、正規のソフト開発者やクリエイタの売上につながらず、海賊版販売の犯罪行為者だけを儲けさせ、違法行為を助長させることになります。こうしたことをぜひ考えていただき、海賊版の購入は止めるようお願いします。
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