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 というわけでMozilla 24が終了した。2日間3会場をいったりきたりしながら、合間合間に記事を書き、みたいな動き方だったので非常に疲れました。来年はMozilla 48だねとか言っている人がいたけどありえないから。いやマジで。

 しかもBCNめ! わざわざ自分が出演したときの写真を載っけやがって! カメラを前にアワアワしながらグダグダトークを展開していた自分をどこまでも辱めやがってっ……きさまらっ……きさまらっ……それでも……人間か……!? でも巨大フォクすけがかわいいのでオールオッケーだよね。

 で、全体の印象から。トータルで見れば、よくも悪くも無難な感じだったかなと。ボランティアを含めたスタッフの動きや、もろもろのインフラ整備などなど、本当にお疲れさまでしたと手放しで褒めまくりたいところがある一方で、イベントとして見たときには、Mozilla Japanがこのイベントで実現したかったことって、はて何だっけ? という何だかよく分からないまま終わってしまったなぁということ。

 3会場をひととおり見た印象としては、慶應義塾大学の会場は明らかにほかの2つと温度差があった。そこにいる人の年齢層からしてすでに違和感を感じまくりだったのだけど、アカデミックすぎてちょっと退屈な感。
 開発系の話がてんこ盛りだったベルサール九段は自分には一番しっくりきた。デベロッパー系の人には楽しめるプログラムが多く存在していたし、ストリーミング中継やチャットルームもそれなりにうまく機能していたようだった(できればログとしてどこかに公開していただけるとうれしかったり)。Microsoftの中の人がポロリしてくれた心意気は単純にすごいなぁと思ったし、もし次があるのなら、Appleあたりも参戦してくれないかなぁと夢が膨らむ。

 渋谷のFirefox ROCKFESTIVALもまた、勝手に盛り上がってる感。しかもMozillaとか関係なく、単に音楽を楽しむという盛り上がり方で、別にこれがFirefox ROCKFESTIVALであろうがほにゃらら ROCKFESTIVALであっても同程度の人は集まったはず。

 と、こんな感じで、会場ごとに断絶した感が漂っていて、海外とも連携してるぞ感が少しだけある慶應義塾大学を除けば、世界規模のイベントと呼んじゃだめだろこれは、と思わざるを得ない。

 まぁ実行委員会の顔ぶれからして、こんな感じになるのだろうとはうすうす感じていたが、本当にそうなってしまったのが残念。Mozilla Japan代表理事の瀧田さんは、実行委員長のご挨拶というページで、「インターネットを日々自由に楽しんでおられるエンドユーザーの皆様うんぬん」と書いているが、そうした人たちの姿ははっきり言って(渋谷会場以外で)目にすることができなかった。控えめに言っても狭い世界の人たちのためのイベントだったように思う。

 おそらく、Mozilla 24実行委員会の狙いとしては、著名な人や、高感度なデベロッパー/クリエイターを集めることで、何かしらの化学反応が起こって、それが一般ユーザーにも広がることを期待したのだと推察するのだけど、このアプローチって今の段階でやることなのかと言えば大いに疑問。先にやることほかにあるんじゃないのかな。渋谷の並木通りでFirefox ROCKFESTIVALの立て看板を見た女子高生が、「何だろうね、Firefoxって」って言ってたのが妙に心に残るよ。もし今回のイベントがそうした人たちははなから相手にしていないんだ、と言うのならまぁいいけど、それにしてもどこか世間とずれてしまっていた印象があるのが返す返す残念。

 とりあえず、同様のイベントがまた開催されるのなら、終わったあとであれこれ言うのではなく、先に言ってあげたいなと思った。ともあれ、スタッフの皆さまやボランティアの方々、本当にお疲れさまでした。

にす

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西尾 泰三

西尾 泰三

ITmedia eBook USER編集部スペシャリスト。
電子書籍を含めた国内外の出版業界の動きを鋭角な視点でお届け。
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