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レーシック再手術の憂鬱

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さて、前回レーシック体験記を超ざっくりとまとめましたが、本稿がメインです。

結論から先にお知らせすると、「レーシックの再手術」をすることになりました。暦の上では3カ月目検診は12月だったのですが、師走ということもあり、その時間がとれず、ようやく1月11日に3カ月目検診を受けたのですが、そこで、「右が0.8、左が0.5」まで落ちているという予想通りの現実を突きつけられました。せめて1.0くらいならまだ笑っていられるというものですが、驚愕の視力低下に、「いったいなぜ? どうして?」という怒りが品川近視クリニックに向けられました。

ここで、レーシックの仕組みについて簡単に説明します。レーシックは角膜を削る手術ですが、角膜というのは、実は5つの細胞の層から構成されています。外気に触れている側から「角膜上皮細胞」「ボーマン膜」「角膜実質層」「デスメ膜」「角膜内皮細胞」と呼ばれ、レーシックというのは、角膜実質層を削ることで、角膜での光の屈折率を変化させることが目的となります。

この角膜実質層には、固定細胞と呼ばれる細胞が散在しています。この固定細胞がかなり厄介な相手です。角膜実質層が削られると、この固定細胞がコラーゲン繊維に変わり、角膜実質層が再生していきます。そして、固定細胞の再生力は個体差がかなりあります。レーシックでは固定細胞の再生力をある程度見越した上で角膜実質層を削りますが、予想を超える再生能力が発揮されてしまうと、結果として視力が戻ってしまうことになります。

自分の場合もまさにこの状態で、固定細胞がちょっと超速再生しすぎたことで、前の状態に近くなってしまったといえます。個別の患者の固定細胞の再生力が分かれば、視力が戻ってしまうリスクはほぼなくなりますが、現行ではお手軽に固定細胞の再生力を知るすべはないようです。言葉悪く行ってしまえば、予見し得るが、やってみるまで分からない、といったところでしょうか。ほとんどのクリニックで、再手術が1回無料でくっついてくるのは、こうしたケースがままあるからだと予想できます。

ということで、3月くらいに再手術です。わたしの固定細胞の再生力については今回のデータで判明していますので、次回同じようなことになる可能性はかなり低いと思われますが、クリニック側がそれを当たり前と感じてしまい、あまり患者のケアをしていないなという点がイラッとくるところです。

一応補足しておくと、人によっては、角膜の厚さなどの問題で、何度も手術を行えないケースもあります(そもそもレーシックできない方もいます)。もともと角膜が薄い人が再手術できる可能性は低いといってよいでしょう。角膜の厚さは検査をすればすぐ分かりますので、角膜が薄い方はほんの少しだけレーシックを思いとどまるのも英断ではないかと思います。

まとめますと、
・レーシックで裸眼視力はほぼ確実に上がる。1.5や2.0などもザラ。
・固定細胞の再生力は個人差があるので、視力が戻ってしまう可能性はザラにある。
・角膜の薄い人にとってはワンチャンスとなる可能性がある。

といったところでしょうか。本気でいい目がほしい人はイギリスでやった方がいいと思います。鷹の目も夢じゃありません。

あと、レーシックを少しでも安く上げたいという方は、レーシックで手術給付金が出る保険に入りましょう。最近の保険ではレーシックに手術給付金を出す保険会社もほとんどありませんが、探せばまだあったりします。また、新規加入者には給付金を出さないが、すでに加入している人には出るケースが多いようです。自分の場合はその保険会社がレーシックに手術給付金を出すことを知っていたので、そこを選び、当然ながら給付金が出ました。額は10万円です。でもまぁ当然ながらレーシックのために保険に入るのは長期的にみて損ですので、健康である程度のお金がある方は保険に入らなくてもいいんじゃないかと個人的には思います。

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