代替案のある生活:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 代替案のある生活

ITの技術や方向性考え方について別の選択肢を追求します

« 2008年11月11日

2008年11月12日の投稿

2008年11月13日 »

発想七日!の堀内さんが『紙おむつとビールの伝説』というブログを書かれていたが、十数年前、実際に私はその伝説ができあがる場所に私がいたので(っつう か、私たちが作ったのかな)、別途ブログにしたいと思います。こういった、細かい歴史は、埋もれていってしまうので、ここに書き留めておきたい、のです。

データウェアハウスは、IBMアイルランドのバリー・A・デブリン博士とポール・T・マーフィーが提唱し、IBM Systems Journal VOL 27. NO1 1988 に『An architecture for a business and information system』と題した論文で発表した。PDF はこちらからダウンロードできます
 
この中では、史上初めて、エンドユーザコンピューティングやビジネスデータ、データの多面的なビューなどが議論されている。クロス・ファンクショナルなビ ジネス情報を、柔軟にしかも現在で言う『アジリティ』、迅速性を求めたり、業務系システムと情報系システムの時系列問題なども書かれている。

IBM がこの世に出してきた技術や考え方の中で、リレーショナル・データベースとデータウェアハウスは、今の IT 基盤の中でも、たいへん重要な位置と意味を持っている。IBM のコンピュータ業界に対する、大きな貢献だと言って良い。

さて、デブリン博士らの論文を元に、IBM は1990年に『Information Warehouse』を発表した。さらに、UNIXや Windows、OS/2 上での DB2 も発表した。数年後、ジャネット・パーナという、カナダ・トロント研究所に本拠地を置くDB2開発チームのトップが、DB2のジェネラル・マネージャに なった。

ジャネットや彼女が信頼を置く、技術的なナンバーワン・スタッフのジョージ・バックラツが、頻繁に日本に訪れるようになった。ジャネットやジョージは、カ ナダ人らしいジョークを話す、楽しい連中だった。UNIX / Windows 系のDB2だと、主目的としてデータウェアハウスに使うこともあったので、彼らの講演では、英国のセーフウェイの事例をよく使っていた。

その延長として、データウェアハウスを良く理解するための方法として、おむつとビールの例を使っていた。つまり。

若い夫婦で、赤ちゃんが出来ると、買い物は旦那の仕事になる。週末が近づく金曜日、奥さんから「赤ちゃんのおしめを買ってきてね」といわれたまだ若い旦那 は、しかたなくスーパーマーケットに立ち寄る。おしめの売り場を探して、「あーぁ」と、半分いやいやおしめをカートに入れるとき、もし隣にビールのシック スパック(ビールが半ダース入ったパック)が置いてあったら。キラリと目が光り、それは当然買いたくなって、カートに入れてしまう。でしょ!

『若い旦那(父親)』『おしめ』『ビール』といった、一見脈絡のなさそうなものが、データウェアハウスを使うと、うまくつながって、利益を上げることができる、というお話を解りやすく説明するのに『おしめ』と『ビール』を使った訳です。はっきりいってジョークですよね。
 
ジョージはいまやDB2関連の本を何冊も出版する有名人になった
けれど、この頃からとても面白いやつで、この『おむつ』と『ビール』の例を話す前に、この ムービーをPCで流してました。トヨタのCMで有名になったけれど、最初はPCで稼働するソフトだったのだ。その後、NHKの『アリー My Love』でも出てきて有名になった。ね。赤ん坊とおむつ。ビールは?これ見てるとビールが飲みたくなるでしょう(苦し紛れ)。

とおる

« 2008年11月11日

2008年11月12日の投稿

2008年11月13日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

高橋徹

高橋徹

現在サン・マイクロシステムズにて、様々なミドルウェア・ソフトウェアの販売推進・ビジネス開発を担当しています。旅行、食べ歩き、読書が趣味。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2011年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
daitaian
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ