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ITの技術や方向性考え方について別の選択肢を追求します

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この3週間ばかり、ムチャクチャ忙しく、体力も消耗した。米国出張、お盆休み(なのにリモートで仕事を継続・完了)、ERM2008に出展・講演と、大忙し。土曜日になると、一日中寝まくった。

起きている時は、本を乱読した。題名は面倒なので、著者名(敬称略)で。酒見賢一、杉浦日向子、司馬遼太郎、山本博文、嵐山光三郎、竹内久美子、さいとう・たかお(あれ?)、青山剛昌(あれあれ??)などなど。後は、仕事関係の本(書いてもつまんないから書かない)。

そんな中で、大前研一氏の「50代からの選択」を読んで、面白かったのでちょっとご紹介を。

第二の人生をどう生きるか、というテーマで書かれているのだけれど、大前氏の本(特にエッセー)を読むとご存知の通り、半分は自慢話なのだが、中にはいい言葉が書かれている。幾つか抜粋したい。

今後の会社生活について

そもそも50代前後という年齢は、本当にできるヤツなら、すでに社長となっているべき年齢である。

おお、そりゃそうだ。

50歳を過ぎ、(中略)会社でのステップアップの見込みがなく、他社から「社長になってください」と頼まれることもなく、取引先から「ぜひ定年後はうちに来てください」と誘われることもないなら、あなたは「会社人間」としての人生で自分は空振りをしたのだ、ということをまず自覚すべきだ。

いまさら悩むな、驚くな。

社長になった人たちは、自分と違って努力してきた。自分は何もしなかったのだから、結果がこれなのだ。

そして、大前氏は今すぐリセットしてしまえ、という。状況を理解して、『会社人間』としては成仏しちまえ(自殺しろ、ということでなく)。これからは『人間』としてどう生きるかを考えろ。と言っている。

さて、ひるがえって、私はどうか、というと、二年ぐらい前から、自分の実力に気付き、肩の力が抜けてしまっていて、もう、会社での地位なんて、吹っ切れてしまった。ブログを書き始めた頃と一致しているのが面白い。

30代後半から40代前半のころは、それでもいつかは社長とか思っていて、ヘッドハンティングの会社からいくつかオファーがあったのだけれど、結局、ならなかった(なれなかった)。だいたい、人の給料の心配をしなきゃいけない仕事なんて、まっぴらだ。

すでに、やりたいことを勝手にやる体制は整え始めている。55歳から65歳、65歳から75歳と10年周期で、その歳にあった、楽しみ、仕事をしていくつもり・・・。一応、105歳まではプランを作ろうと思っている。間違って105歳になって、やることがないと困るでしょ(ふふ)。

大前氏はこの事を、普遍的な状況だとは思っていない。つまり、今の50代なら、今リセットしても悠々とした生活が送れる最後の世代だと言っている。キャッシュフローもあり、贅沢三昧でなければ、普通の人間として第二の人生を送れるのは、今の50代が最後だ。

経済的な構造がそうなっている、ということもあるし、いまの50代なら貧乏で育ってきて、忍耐力もあり、常に物事に対して前向きだから。では30代、40代はどうなのか。大前氏は「少年ジャンプ世代」と呼んでいる。努力、友情、勝利にごく自然に価値を置くような感性なのだそうだ。そういやあ、サッカーの漫画とかあったよな。読んだことないけど。

大前氏はこの「少年ジャンプ世代」では、革命を起こすことはできない、と看破している。40代は割を食っている、お先真っ暗な世代。富は高年齢層に集中し、「少年ジャンプ世代」に美味しい未来はない、と大前氏は言っている。おやまあ。で。世代間闘争をして、富を高年齢者から分捕って来れない40代に送る大前氏の言葉は、「地獄に落ちろよ」だそうだ。

ああ、これ、大前氏が書いてるんだからね。

 
とおる

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高橋徹

現在サン・マイクロシステムズにて、様々なミドルウェア・ソフトウェアの販売推進・ビジネス開発を担当しています。旅行、食べ歩き、読書が趣味。

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