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ITの技術や方向性考え方について別の選択肢を追求します

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サン・マイクロシステムズは、内側から見ると、どちらかというと「ビジョナリー」な会社というイメージがある。「ビジョナリー」というと明確なビジョンを持つという意味と、夢想家という意味があり、両方とも当たっている。

サンが出すメッセージは、エコロジーであったり、フリーオープンソースだったり、統合化(インテグレーション)だったりと、麗しい言葉ばかりが並ぶ。IT 業界に対して、データセンターはこうあるべきだ、とか、アプリケーションや IT サービスはかくあるべき、などと提言する。

じゃあ、サンの IT 部門ってどうよ?自分たちはどうしているのさ。

という疑問は当然浮かんでくる。これについて、米国の雑誌 Forbes が、サンの CIO である、ボブ・ウォーラルにインタビューをしている。英文の記事はこちら。ハンサムなボブの写真付きです。

私自身、ソフトウェア・ビジネスに身を置くものとして、知的所有権や著作権は守る立場にあると思っているので、この記事の著作権は Forbes にあって、勝手に翻訳するつもりはない。そこで、この記事の要点をサンの側からまとめてみよう。

■□■□■□
【サンのいままでの問題点】

  1. 他のどの企業とも同じように、状況状況に応じて勝手に独自のアプリケーションを作成してきていて、これがスパゲッティ状になっていた。
  2. そのバラバラでの開発のため、稼働しているサーバが 1,300 台を越えていた。

【解決策】
1.アプリケーションの合理化と統合化

ERP パッケージ(弊社の場合は Oracle )を入れ直す。実際は複数の Oracle Application が稼働していた。しかも同じバージョンリリースではなかった。これをひとつに統合し、独自開発したアプリケーションは破棄する。

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2.1,300 台を 180 台に統合する

統合化自体によるサーバの削減と同時に、サンの新しいマルチコアチップ(UltraSPARC)が搭載されたサーバ(Sun SPARC Enterprise Server T2000 など)に取り替えることにより、劇的にサーバ数を削減できる。

3.サン自身のソフトウェア基盤製品の積極的な利用

サンの IT は完全にインターネットベースのもので、これをサポートするソフトウェア製品がたくさんある。セキュリティに優れ、スケーラビリティもあるので、これを使わない手はない。

アイデンティティ管理 ・・・・・ Sun Java System Identity Manager
基幹系アプリのアクセス権限の管理・監査がかなりきっちりされています!

アクセス管理・SSO ・・・・・ Sun Java System Access Manager
サンの社内のみなさん、セントラルポータルから各BUのページに飛ぶときにちゃんとログインしないで移るでしょ。あれです。一定時間アクセスがないとセッションを落とされるのも、この機能!

ディレクトリー・LDAP ・・・・・ Sun Java System Directory Server
eメール ・・・・・ Sun Java System Messaging Server
ふたたびサンの社内のみなさん、他社に比較してSPAMがかなり少ないのは、このソフト+IT部門の地道な努力ですよ。

カレンダー ・・・・・ Sun Java System Calendar Server
Application Server ・・・・・ Project GlassFish / Sun Java System Application Server
Web Server ・・・・・ Sun Java System Web Server (例:http://blogs.sun.com/

などなど。これを「 Sun on Sun 」と呼んでいます。

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4.SaaS や ASP も視野に入れる

今後のクラウド・コンピューティングの推進になくてはならないサービスです。

5.さらにサーバの使用率が現在、15 - 20% 程度なので、これを 50 - 60% に挙げていきたい、とのこと。これはボブの意見。

■□■□■□
日本で、たまに「使用率は 80% 越えなきゃダメに決まってるだろ!」って怒鳴られるお客様がいるので、最大ピーク時の数値を使用率と置き換えて説明したり(これって嘘ついてるんだけど) するけれど、使用率を 50% 越えさせるのは、キャパシティ・プランニングの(元)プロとしては、賛同できないな。私、20 歳台の後半、2 年ぐらい電算室のキャパシティ管理なんかやってたのだ。

平均使用率は本番機で、だいたい 30% ぐらいにしておくと、最大ピーク時が 90% 台になる。これは経験則だけれどね。

■□■□■□
サンの場合、Java のオーソリティなど、専門家ばかりだから、IT 部門も下手なことできないので、大変だ。

ちなみに各従業員のオフィス環境は、シンクライアントの Sun Ray で、OS は Solaris オフィスツールは StarSuiteとERP パッケージやアプリケーションをOracle 製品にしていく他は、すべて Sun の製品上で稼働している。オペレーションに関して、マイクロソフト製品やIBMやHP製品などはひとつも使っていないし、サーバも全部 Solaris です!

つまり、IT の環境を全部サン製に統一できるのですよ。どなたか、やってみませんか?是非!ちなみに、オーストラリアの「テルストラ(Telstra)」は、オーストラリア最大の通信会社なのですが、サーバはハードウェアもソフトウェアも全部サン製品です!

あ。すみません。サンはプリンターは持ってませんでした。あとはネットワーク系もね。

とおる

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高橋徹

高橋徹

現在サン・マイクロシステムズにて、様々なミドルウェア・ソフトウェアの販売推進・ビジネス開発を担当しています。旅行、食べ歩き、読書が趣味。

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