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昨日、「品格、品格という前に」と言うブログを書いた。実は最近、ちょっとしたショックな光景があり、気になっていたのだ。今年になって、まだ日も浅いのに、「犬食い」をしている人をふたりも見てしまったのだ。椀などを手に持たず、顔を食器に近づけるのは、あまりに極端でなければ、世界的に見て、そんなに品のないことではないが、日本で和食だと、ちょっとショックだ。

この「犬食い」、1950年ごろから急激に給食で使われ始めた「先割れスプーン」が原因といわれている。プレス機で簡単に安く作れ、どんな食事にも使えたので、広まった。熱いスープなどをアルマイトの食器で食べようとすると、食器は持てず、先割れスプーンでは、汁が漏れる。顔を近づけなければ食べられない。といった連鎖で「犬食い」になったのだろう。

しかし、今回見たのは20代の男性だった。ふっと思ったのだが、この20代の男性たちの親たちが、ちょうど1950年ごろに先割れスプーンを使い始めた世代だ。なんと、私より10歳ぐらい年上の団塊の世代近辺の人である。そしてこの団塊の世代の人たちが成人し、都市部に集中するようになり、核家族化が進んだのだ。親が犬食いで、他に注意をするおとながまわりにいなければ、子供は親のまねをする。

□□□
私の家は、貧乏ではあったが、古くからある家だ。江戸時代は、北信州で漢方薬を取り扱う問屋だった。代々、平助を名乗っていたらしい。(注:助平ではない!)私のじーさんは、1885年ごろに生まれた。明治18年である。明治・大正時代、陸軍の軍医だったらしい。なんでも酒に酔って憲兵をぶん殴り、除隊した。家にサーベルが残っていたが、戦時中に包丁に作り直してしまったんだそうな。その後は、ふとん屋を営んでいた。最初の妻には男子女子ひとりづつ、私のばーちゃんは後妻だ。

じーさんは、私が1歳になるまで生きていた。かなり厳格(憲兵を殴ったくせに)で、食事の作法にはうるさかったらしい。便所もいつも、ぴかぴかだった。じーさんが死んでからも、そういったうるさい作法はばーちゃんや私の母親に受け継がれた。さらに、前妻の子供である私の伯父、伯母や伯母のご主人、母の妹、父の兄など、親戚の大人たちがいつも回りにいた。ご近所づきあいも良くしていたので、隣のおばちゃんなども、茶の間でお茶を飲んでたりした。

いつも回りにおとながたくさんいて世話をやいてくれたし、母やばーちゃんが厳しい躾けをしてくれた。母はぶったり、つねったり、押し入れにいれたりと、毎日怒っていたような気がする。ものさしではたく、っていうのもあったな。体罰は普通のことだ。いま思うと、しかられて良かったのかも知れない。 

□□□
さて、今の核家族はどうだろうか。残念ながら、私には子供ができなかったので、あまり、発言する立場ではないのだが。たとえば、妹の場合、当然核家族で、嫁に行った先で一人娘が4歳。妹はなるべく両方の両親に会わせようとしているが、数ヶ月に一回ぐらい。こうなると爺婆は、良く来た、良く来たとなって、べたべたである。ちょっといたずらしたり、言うことを聞かなくともかわいいですましてしまう。

子供が生まれたときから、おかあさんのある種コミュニティがあり、いろいろ相談しあっているようだ。去年から幼稚園の年少組に入れ、そのおかあさん達の横のつながりもあるようだ。しかし、年寄りは、両方の両親だけ。昔の私の環境に比べ、私の姪は、圧倒的に異なる年代の人たちに会う機会が少ない。

普段、家での躾けは妹一人だけである。社会経験も豊富で、しっかりしてはいるけれど、一人だけ、というのはたいへんだろうな、と思う。一日中子供に対していなければならない。入園させた幼稚園は躾けがとても厳しいらしいのだが。

これが、共働きの場合はどうだろうか。託児所に預かって貰えると助かるだろう。でも、その分、子供と対面している時間が少なくなる。もしかしたら、その分、たくさんの愛情を注ぎ込むのではないか。躾けを厳しくすれば、子供は泣く。夜しか子供と一緒にいないので、夜・夜中に子供を泣かせたくはない。たまに爺婆に会わせると、こちらも愛情を注ぐ。厳しく躾ける時間が減る・・・。

子供がいないので、勝手なことを書いてしまいました。発言できる立場にはない事は分かっています。たぶん現実とは異なるのでしょうが、ただ、核家族化の結果、昔に比べたら、子供に注ぐ愛情は、かえって増えたのではないかと思っています。愛情だけで、厳しい躾けがなかったら、子供はどのように育つのか。想像していると少し、不安になります。

日本で、いままでに体験したことがない状況なので、どうしたら良いかはわかりません。しかし、もう核家族化も共働きも、いまさらその方向を変えることは出来ません。自己防衛としては、異なる年齢のいるコミュニティを有効活用すること。クリスチャンなら、YMCAやYWCAがあるのですが・・・。まあ、親戚づきあいを再考することでしょうが、いまどき親戚づきあいをしない人も増えていますしね。少子化よりも、根が深いのではないかな、とも思います。

とおる

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現在サン・マイクロシステムズにて、様々なミドルウェア・ソフトウェアの販売推進・ビジネス開発を担当しています。旅行、食べ歩き、読書が趣味。

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