<書評>ザッポス伝説/トニー・シェイ
「顧客が感動するサービスはどうやって生みだされるのか?」
業界・職種に関わらず全てのビジネスマンが頭を悩ませる
このテーマ。
先日、うちの会社でも鍋をつつきながら夜通し議論になりました。
結局は正解がないため、「とりあえず試行錯誤しながらやろうぜ」
というほかないんですけど、壁にぶつかることもしばしば。
ならば「先人の知恵に学ぶべし」ということで書評を書きました。
(業界のひとにとってはあまりに有名な1冊はありますが、
うちで働くインターンの皆にも読んでほしいので紹介します。)
顧客が熱狂する靴店 ザッポス伝説
ーAmazonを震撼させたサービスはいかに生まれたかー
ザッポスって何?
ザッポスは米国ネバダ州・ラスベガスに本社を構える
米国最大のオンライン靴販売サイトです。
Amazonによる大規模買収で有名になったので
社名は聞いたことあるという方も多いはず。
日本には未進出ですが、フォーチュン誌の
「もっとも働きがいのある企業100社」に毎年ランクインする
経営力と、創業から10年足らずで市場シェアの3分の1を獲得
するほどの顧客満足度の高さから根強いファンが多いのだとか。
本書はザッポスのCEOであるトニー・シェイの自叙伝という
形で綴られています。
ザッポス成功までの道のり
その後立ち上げた会社(リンクスエクスチェンジ)を
2年後にMicrosoftへ売却。その後ザッポスCEOに
就任し、2009年にAmazonへ売却...。
付かず運転資金が1ヶ月を切るという壮絶な 綱渡り生活。
顧客が感動するサービスは社内から生まれる
ザッポスでは
・配達も返品もすべて送料無料
・365日間返品可能
という取り組みをしています。
つまり極端に言えば3種類の靴を一度に注文して試着し
気に入らなかった2つの靴を無料返品できるわけです。
一見非合理的な取り組みですが他者にはないこの
ユニークな制度が口コミを生み、ザッポスの競争優位を
生み出しています。
(http://u-note.me/note/47486850)
顧客が感動するような施策を実行するには、
顧客と接点を持っている社内の声を反映させるべし。
ザッポスではこの考え方に則り、広告費を最小におさえ
カスタマーサポートにより多くの資金を投入するという
戦略をとった結果、上述のようなユニークな制度を
導入するに至ったと言います。
強い企業文化を醸成するのは「社員」ではなく「パイプライン」
本書において「問題がある」とされる理由は以下の3点です。
成長していかない可能性があるため
「パイプライン」を強化することに重きを置いています。
辞めても職務やノウハウがしっかりと引き継がれていき、
企業の財産(=企業文化)になる、と。
いろいろ書いたけどまとめ
色々ありますけど、本書で述べられているのは
たった2つなんだなと。
②社員ひとりひとりが考えて提案できる土壌を作っていくこと