オルタナティブ・ブログ > サラリーマン的 “都合の良い” 生き方のススメ >

今あらためて組織力が問われる時代に、”負け組をつくらない組織”の作り方を研究していきます。

結果の出せる人材の育成

»

周囲に認めてもらえる結果を出すためには、その組織における目標設定とその管理が大事であると前回述べた。そして次に方向性が定まったら、その方向へ動く人材がいないといけない。まずやるべきことの目的、実行すべき内容を分かりやすくシンプルに受け容れ易いように工夫をして教えて「理解させる」、そしてそれを「実行させる」為のアウトプットをサポートしてやらせる。それを諦めず見守って信頼して応援していくことだ・・・。以前にも触れた”人にモノを教える”という行為そのものなのだ。

組織は人なり、人材の育成なくして組織の繁栄はなし

以前、世界2位のPCメーカー・DELLの創始者であるマイケル・デルが来日した時のこと。インタービューで”優れたリーダーとはどういう人ですか?”という質問を受けた。彼の答えは、今でもはっきりと覚えている。その後、同じ質問をされたら私も同じように答えている。彼の答えはこうだ、

”自分の後継者を育成できるリーダーが優れたリーダーだ。”

革新的なアイディアだけでは、ここまでの会社の急激な成長はなかったはずだ。まさしく、「人」を活かすことが長けていた成功した人の言葉なだけにその重みが違う。他の優れた経営者たちも人材を育てることに長けていたから成功したのだと私は思っている。

ただ、偉い経営者の自叙伝などを読むとそこには一つの落とし穴もあるように思う。「カリスマ的経営者」という言葉が当てはまる経営者もいる。カリスマとは本来、ギリシア語新訳聖書で神からの賜物、つまり、超人的な資質を持つ者としての意味があり日本語では業界に大きな変革をもたらすなどした人物のことを指す訳だが、よくカリスマ的経営者などにはあり得ることらしいが、自分の優れた感性に周囲が追い付かないパターンだ。責任感もあり、部下のことを考えているのだが期待が集中し過ぎたり正論ばかりで窮屈だったりすることもあって、時には失敗をしてしまうこともある。

私の尊敬する人に松下幸之助がいる。彼の言葉にこれに似たような言葉がある。

“人間は本来働きたいもの。働くことをじゃましないことが、一番うまい人の使い方である。”

確かに誰もが何事もスタート時は高いモチベーションであるように、人間とは本来100%全力で働きたいと欲するものなのだろう。それが様々な理由からしだいと形が変わってしまう事がある。組織を守る立場としては、人材の育成並びに活かし方という観点からも、このことは見落としてはいけないポイントである。ここで重要な役割をもつのが「組織」言い換えると「文化」となる。チームワークやチーム団結力、チーム帰属意識が組織としての文化になり、それが個々の力を最大化 = 個々の負担も分散化 させる。たった一人の人が信じていたことが何人もの多くの人が信じるようになれば、それは大きな影響力となる。最終的にそれがメンバーのモチベーションをも左右する。組織における教育とは、そういう文化を創ることに他ならないと私は思う。その為に何ができるか?何をすべきか?・・・ それを考えるのもマネージャーの楽しい仕事でもある訳だが。

Comment(0)