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求む。BlueToothを好む電獣ヴァヴェリ

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スマホで操作できるトイレに脆弱性が発見されたというニュースが話題となりました。

『スマートフォンで操作できるトイレ、LIXILから - ねとらぼ』
http://gadget.itmedia.co.jp/gg/articles/1212/19/news055.html

今のところまだ深刻な出来事には繋がらなそうですね。あらゆるものにでき得る限り厳格なセキュリティをあてはめて大変な思いをするよりも、そのリスクに見合った緩さを許容するという考えに合致したケースと捉えれば前向きな出来事といえるのかもしれません。(今後の実被害の多寡にかかっていますが)

電力や水道などのインフラに関しては完全にインターネットから切り離した領域を作るなどして高いセキュリティを確保することが重要と思います。それは多くの人にとって強い影響を及ぼし得るからなのでしょう。

一方で、特定の人に対してどれくらい強い影響を及ぼせるかは今回のトイレの一件のように個別に考えていかなくては全体が浮かび上がりません。例えば最近のスマホでは2000mAh超のバッテリを搭載するモデルもありますが、このエネルギーをどうにかして短時間にかつ一方向に向けて使うことができれば所有者は大きな怪我を負うことは間違いありません。スマホのトイレ操作もそれ自体はエネルギーを持っていなくても、例えば蓋を閉めたままでウォシュレットをONにして水滴を飛び散らせた場合にウォシュレット用の電源コンセントが漏電するといったことがないとも限りません。実際に、プリンタの電源のON/OFFを操作して異常加熱させるといった事例もありました。

『米研究者がHPプリンタの脆弱性を実証――乗っ取られ、制御される恐れも - ITmedia ニュース』
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1111/30/news023.html

外部から操作できない自律した安全機構が何重かに設置されていれば(例えばスマホの電池に内蔵された安全回路のように)こうした問題が起こる可能性は低いと思われます。ただし水と電気であったり、また、カーナビで車を一方通行の道路で逆走させるといった組み合わせの発想を考えていくと色々と身近なところで考えていかなくてはならない部分が多いんではないかと思います。

ひとまずダイ・ハード4のような派手な自体は起きないとしても、身近な所では家電の無線LAN搭載が進むとその辺りが要注意なのではないかと思います。インターネットと違ってプライベートNW内ではログも残らないでしょうし。「電獣ヴァヴェリ」みたいに蒸気機関で生活する世の中になってしまったらそれはそれでおもしろそうですが。

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