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PayPalが2012年7月1日付で資金移動業者に?

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PayPalの利用規約を眺めていたところ、このような文言がありました。

PayPalサービスの「ユーザー規約」(日本のパーソナルユーザー用)

PayPal Pte. Ltd.は資金決済に関する法律(平成21年6月24日法律第59号)(以下「資金決済法」といいます。)に基づき資金移動業者として登録しています。

https://cms.paypal.com/jp/cgi-bin/?cmd=_render-content&content_ID=ua/JP_20120701_Amendment_to_UA_print

(赤字装飾は私がつけたものです。)

規約の他の部分を眺めてみても発行保証金や紛争解決等の資金移動業者向けのお決まりの文言が出ていますので、おそらくこの規約自体は間違いなく資金移動業者への登録のために作成されたものでしょう。

もちろん、Webサイトの更新の不手際で本来外に出ないはずのものが出てしまったという可能性も排除できませんので正式なプレスリリースを待つべきとは思います。しかしながら2012年の春頃よりプレミアユーザおよびビジネスユーザに対して犯罪収益移転防止法に基づく本人確認が開始されていたという状況証拠と合わせて考えれば、正式に7月1日より資金移動業者になるものと思います。

なお現時点(2012年6月9日)では「入金」や「個人間送金」といった資金移動業ならではの処理はできませんし、金融庁の資金移動業者の一覧にもPayPalの名前は出ていませんでした。

気になるところとしてはソフトバンクと合弁でPayPalジャパンを設立するというニュースがあったところでしたが、上の規約は「PayPal Pte. Ltd.」が資金移動業者として登録するというような文言となっています。また、「日本におけるPayPalサービスは、シンガポール法人PayPal Pte. Ltd. の東京支店が提供しています。」という文言もありました。PayPalジャパンはPayPal Hereの会社であって資金移動業の事業を行う会社ではないのかもしれませんし、何らかの委託関係が入ってくるのかもしれません。今後の展開がとても楽しみです。

それはさておき、何度読んでもよくわからない「消費者の皆様へのご注意- PayPal のストアドバリュー設備の保有者である PayPal Pte. Ltd. は、 シンガポール通貨金融庁(Monetary Authority of Singapore)の承認を必要としません。」の文言は今日時点では残っていますので、今後も残り続けるのではないかと思います。

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