「やっておきました」と答えるセミアクティブサポート
twitterなどで自社製品について困っている人を探して支援する「アクティブサポート」を採用する企業が増えているようです。
私は幸運なことにITmediaオルタナティブ・ブログの勉強会で斉藤徹さんからJetBlueという航空会社の事例を教えて頂く機会がありましたので国内でアクティブサポートが普及し始める早めの段階から色々と気付く機会がありました。反対に公式アカウントに質問を投げてスルーされる経験も少なからずありました。
Twitter,企業の成功事例を探る ~ お客様に感動をお届けする @JetBlue と @Teusnerwine:In the looop:ITmedia オルタナティブ・ブログ http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2009/09/twitter101tweet.html
アクティブサポートの良いところとして顧客満足度が高まるというところはもちろんなのですが、せっかくコストをかけて行なっている顧客サポートの効果が本人の心の中か、リアルの知り合いか、価格コムといったレビューサイトあたりでしか広がりがなかったところがtwitterなどの拡散力の強いメディア上で広がっていくという点にあると思います。また、お客様窓口などに入ってくる問い合わせはある一定の閾値を超えた切実な問題であることが多く、それ以前のぼんやりとしたお客様の不安はアクティブサポートでないと吸収しにくいというところもあるでしょう。
しかしアクティブサポートほ本格的にやるにはそれなりの人員やツールが必要になります。そこでセミアクティブサポートとでも言うべき”なんちゃって”なアクティブサポートというのはどうでしょうか?
具体的に言いますとインターネット上で困る人がたくさん集まるQAサイトを巡回して困っている点を集め、改善に繋げるというものです。その場でリアルなやり取りをすると多くの人員が必要ですし、多くの人員を使うとなれば個別案件の進捗管理も重要となってきます。
そこまでやると大変そうなのですが、お客様への個別対応を行わずサービス改善や商品改良で吸収できそうな課題を集めて原因部署に対応を依頼し、解決できたものをQAサイトに還元するという手法ならばそれほどのコストは必要ないと思われます。「やりましょう」を言ってしまうと「やれませんでした」と返すのが難しくなってしまうので、それを水面下で行い「やっておきました」と返答するのがポイントになりそうです。
とはいえQAサイトのクローズまでの時間には限りがありますので迅速な対応は難しいかもしれません。そういった場合は実対応までは望まず、おそらくお客様窓口での対応レポートのようなものは多くの会社に揃っていると思いますのでその補助資料としてQAサイトにおける質問の分類などを追加するのが良いかもしれません。対応の優先順位付けに有用な資料となると思われます。
(例えば)
「筆ぐるめ できません」で検索すると336件
http://qa.itmedia.co.jp/search.php3?word=%E7%AD%86%E3%81%90%E3%82%8B%E3%82%81%E3%80%80%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93&c=&x=0&y=0
→パッと見た感じでは互換性や再インストールの話題が多いです
「筆まめ できません」で検索すると336件→パッと見た感じではアップグレード、住所録関連の話題が多いです
しかし両製品とも、見事に12月の質問が多いですね……。