若者の不安は成長に必要な成分。だが。
先日で30歳になりました。30にして立つとはいいますが、自分で何かを始めること、切り開いていくことの難しさも少しずつ分かるようになってきた気がします。おもしろい反面、不安を感じることもあります。今進めていることをそのままやり続けることに将来性はあるのか、ですとか、自分以外に誰がその恩恵を受けるのか、などといったことは20歳頃に感じていた不安とは違うように感じます。
昔を思い出してみると、特に不安を強く感じたのはやはり就職活動のときでした。しかしそのときは就職ができるかできないかということではなく、意中の企業に入社できなかったらどうしようですとか、ブラック企業だったらどうしようということだったように思います。それよりも、その会社で自分は活躍できるかですとか、一生やりがいを感じつづけられるか、というようなことに不安を感じました。生活に対する不安というよりは将来に対する不安だったように思います。
しかしながら最近の若手の就職活動の状況を見ていると、就職ができるかどうかというところからして既に不安が始まっているように見受けられます。それはかなり生活に近いところの不安ではないでしょうか。若い人は若い人らしくというと時代が違うと言われてしまうのかもしれませんが、私個人の意見としましては若い人は自分自身のことについてくよくよと考えるのがいいと思っています。●●系の会社は将来性が、ですとか年収がいくらになる、といったことばかりが気になって自分側のことを考えないのはもったいないです。なぜならば30歳くらいになると自分側のことなどあまり考えないようになって子どものことですとか、「自分の仕事」についての将来性を考えてしまうからです。
自分たちは就職氷河期だったこともあってか、未だに「本当の自分探し」みたいなことをしている人は多いです。してはいけないということを言うつもりはまったくないのですが、もう8年くらい会社に行きつつ心がどこかへ行ってしまっているようなやり方はちょっと違うんじゃないかと思ってしまいます。今の若い人におかれましては、社会の不安は大人に任せて自分自身の不安に目を向けて欲しいなと思います。そうするには大人が信用できないということであれば、我々も社会の安定のために貢献できることをしなくてはなりません。