ハーバード白熱教室を5分と見ていられなかった
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NHKのハーバード白熱教室を初めて見ました。5分も見ずに消しました。とても素晴らしい内容だと思いますし、テレビで放映する価値のあるものと思います。しかし自分とは相性の良くないような感じがしました。それはひとえに私がひねくれて育ったからではないかと思います。
私がこれまで生きてきた中で、正義やら何やらについて考える機会は数多くあったように思います。たとえばやなせたかしさんの「あんぱんまん」のあとがきにはこうあります。
子どもたちとおんなじに、ぼくもスーパーマンや仮面ものが大好きなのですが、いつもふしぎにおもうのは、大格闘しても着ているものが破れないし汚れない、だれのためにたたかっているのか、よくわからないということです。
ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そして、そのためにかならず自分も深く傷つくものです。そしてそういう捨て身、献身の心なくして正義は行えませんし、また、私たちが現在、ほんとうに困っていることといえば物価高や、公害、餓えということで、正義の超人はそのためにこそ、たたかわねばならないのです
あんぱんまんは、やけこげだらけのボロボロの、こげ茶色のマントを着て、ひっそりと、はずかしそうに登場します。自分を食べさせることによって、餓える人を救います。それでも顔は、気楽そうに笑っているのです
さて、こんな、あんぱんまんを子どもたちは好きになってくれるでしょうか。それとも、やはり、テレビの人気者のほうがいいですか。
あんぱんまんのいる国に育ったことの幸福を感じました。
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