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津波のニュースに日本の巨大資産を実感する

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今日は津波のニュースが日本中を駆け巡りました。そのニュースを見ながら、日本はすばらしい資産を持っていると思いました。

身近なところでは放送・通信網が充実していると実感しました。津々浦々に監視カメラを置き、それらの映像がNHKを通して放送されました。レポーターの方の映像も何らかの回線経由でお茶の間に届きましたし、音声のみのインタビューは電話でしょうか。そういった情報も伝えられました。映像を見ていると災害無線の音声が聞こえることがあり、避難勧告などの情報がきちんと伝えられていることを感じました。実際に津波が到着している最中の映像が放送され、津波が一過性の30センチや50センチの波でなく、いきなり高波が押し寄せてすぐには引かない現象であることが誰の目にもはっきりとわかりました。

専門家の方も大活躍されました。もっともすごかったのはおそらく気象庁の方々と思われます。また、NHKに出ずっぱりだった准教授の方の解説もわかりやすかったです。それに加えてインターネットでも津波と普通の波はどう違うか、という点を解説して野次馬しに行かないよう警告している方がたくさんおられました。

『都司嘉宣准教授が海上保安庁長官より表彰 – 東京大学地震研究所』
http://outreach.eri.u-tokyo.ac.jp/2009/03/200903_drtsuji/

警報が出された地域にお住いの方々は3つの意味ですごいと思いました。

1つ目に、指示に従い迅速に作戦を展開したことです。水門を閉め、避難所を作り、消防車で避難を呼びかける、こういったことは普段の訓練から真剣に取り組んでいたからこそできたことではないかと思います。

2つ目に、無謀な行動に出ることなく指示に適切に従ったことです。テレビに映らないところで野次馬に行った人がいたのかもしれませんが、防犯カメラには人気がまったくなく、避難所ではお年寄りも若い人も混乱を起こさずに秩序のある行動をとっていたように見えました。

3つ目に、「50年前が」という証言をしていた方、また、「50年前はこうだったらしいと聞いた」と証言しておられる方の多さです。日本の一部地方では「稲むらの火」という物語が語りつたえられたことで津波の被害の認知度が高いという話があります。津波の被害を後世に伝えようとしてくれた方々、それを聞いて伝える人々、その両方の取り組みがあって今でも津波の被害が少なく抑えられているのではないかと思います。

そしてやはり水門、防災無線、避難場所と毛布などのインフラと物資の整備も進んでいるように思います。

このように考えてみると、例えば地震の少ない土地にある国もありますが、反面そういった備えがまったくされていないと聞きます。ひとたち想定外の地震や異常気象があるとインフラや物資の面でも被害を抑えられませんし、国民もパニックを起こします。

  • 専門家と観測網により避難が勧告される
  • 避難は防災無線などを通して速やかに伝達される
  • 言い伝えなどにより津波の危険を認識した人々は素直に非難する
  • 避難先が受け入れ可能な状態になっている
  • 水門などで被害への対抗手段がとられる
  • 津波の到着などが次々と報じられる
  • (たぶん)大量のデータが蓄積され次回に活かされる
  • (たぶん)この機会に親から子へ改めて津波の危険が伝えられる

もしこれらのことが一切できていなかったとします。その場合、どれくらいの金額を準備すればこの体勢を整えることができるでしょうか。今の生活はなんと多くのものに支えられているのだろうか、そのように思いました。

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