コンテナ型データセンターあれこれ
まずはgoogleのプロトタイプから。トラックのサイズからして40フィートコンテナだと思います。
http://docs.google.com/present/view?id=df28585q_19fz8dn7fv
上のリンクによるとこんな感じで設定、実証されたとのこと。 進歩の早そうな企業ですから、今はどんな形で運用されているんでしょうか。
こちらはIBMのコンテナです。
右側の部分がポスターなのか何なのかわからないのですが、 この写真しか見つからないので不明です。これは20フィートですね。
これはHPのPODという製品です。こちらも20フィートのようです。
これが一躍有名になったSunのBlackBoxです。画像の遠近感からして40フィートコンテナではないかと思います。
こちらはRackableのICE Cubeです。運んでいる最中も宣伝をするのでしょうか。The wold’s most efficient modular data centerとの文言が光ります。日本人の目からするとちょっと日立っぽいカラーリングですね。
ちなみにどのコンテナも上の角がすこし盛り上がっているのが見えるかと思います。これは上からコンテナを置いて固定するための金具となっており、コンテナの歴史をおもしろく学べる書籍「コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった」ではその誕生の経緯も紹介されています。
当然、コンテナをデータセンターに使うなどという発想が生まれるよりもずっと前の話ですので、データアクセスや冷却水なんていう発想はありません。今日では世界に数え切れないくらいたくさんのコンテナが流通していますので、この金具の仕様を変更することはおそらくないでしょう。しかしコンテナ型データセンターが世界で流通するコンテナの一定量を占めるようになれば、ISO規格のコンテナにIEEEに準拠したデータリンク仕様の金具がつくなんていうこともあるかもしれません。
もうひとつちなみに。日本の狭い道路にとって40フィートコンテナは巨大すぎて厳しい場所があります。そこで、↓のように道路を整備していく計画があります。事業仕分けの影響が気になるところです。
国際物流基幹ネットワークについて 平成18年6月8日 国土交通省
http://www.mlit.go.jp/road/press/press06/20060608/20060608.html
また、中国、韓国、シンガポールにコンテナを奪われる形となった日本の港湾の整備に対しても事業仕分けの影響が出てくると思われます。専門外の私の個人的な意見としては、ハブ港の座を奪い返すのは厳しいのではないかと思います。ですのでハブ港になるために予算を使うのではなく、最寄のハブ港からピストン輸送で日本の各港湾にコンテナを運んでくる形に落ちつけばよいのではないか、と思っています。
クラウド型データセンターは輸送が肝心になると思いますので、輸送の妨げになるような港や道路がないか注視していく必要がありそうです。