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裁判員だけでなく傍聴員とか警察員とか税務員というのはどうだろう

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裁判員制度が始まってしばらく経ちました。想像していたような混乱はなく、スムーズな滑り出しの範囲内ではないかと思います。

私は幸運なのかどうなのか、これまで裁判とは無縁の生活を送ってきました。ただ何年か前にふと思い立って東京地裁に行ったことがあります。これはかなり衝撃的でした。人生観が変わるというと大げさかもしれませんが、20歳を過ぎた自分が全然知らない世界がこんなにもあるのか、という思いでお昼ごはんの食欲がやや減退したことを覚えています。(滅多なことでは食欲を失わない体質です)

具体的にはこんな感じです。

  1. ここって日本の裁判所、でしたよね?(外国人風の名前の裁判が本当多い)
  2. 懲役数年の犯行を繰り返して人生の半分くらいを刑務所で送っている人がいる
  3. 違法な仕事で子供を高校生まで育て上げた人がいる
  4. 殺人事件で犯人2人が互いを主犯格だと言い張って命乞いしている(現金が入った金庫の番号を教えなかった被害者を撲殺)
  5. 民事裁判は異世界。素人には傍聴できない。

一部の悪い外国人の方を目の当たりにすることで、大多数のまじめな外国人の方に変な先入観を持つことはよくないと思います。ただ安穏としていてはいけないんじゃないかな、と思いました。というのも、捜査を行ったり逮捕したりは確かに警察の仕事ですが、怪しい人を見たら通報したり、そもそも犯罪を行いにくくするような挨拶であったり、ゴミの撤去だったり、放置車両の通報だったりということは個々人が意識してやっていくことではないかと思ったからです。外国人犯罪だけでなく、普段はマスコミがフォーカスを当てないような小さな、でも身近な事件を知るためには裁判員のように「年に1時間」などの設定をして傍聴をする義務か権利があってもいいんじゃないかな、と思いました。義務にするとやり過ぎな感があるので、傍聴しにいくための有給を年に1日設定することを企業に指導するくらいがいいかもしれません。

他に考えたのが、危なくない範囲で「警察員」というのをやると治安や法律の遵守について考えるのではないか、ということ。例えば警察官2人に民間人を1人の3人ペアでスピード違反のネズミ捕りをやる、などです。自分が捕まってしまうとスピードを出しすぎたのを棚に上げて警官に怒りを抱いてしまいがちですが、いざ自分が一度でも取り締まる側の経験をすれば、人を注意するのは注意する側もつらい、ということを理解してスピード違反しづらくなるのではないかと思います。

同様に税金の徴収をやる側に回るというのもよさそうです。例えば自分がチェックして発見した納付ミスが1万円分あったら「自分の努力で国庫が1万円潤ったんだなぁ」という実感が得られるかもしれません。そうしたら行政による無駄遣いについて一層腹が立ち、チェック機能が強まるかもしれません。うっかりミスも減らせると思います。ただ、「こんなに脱税しようとしている人がいるから自分ももっと節税しよう」という方向に向かってしまうかもしれないので注意しなくてはいけません。

人を裁いたり、税金を取ったりという仕事は誰からも好かれるという仕事ではありません。むしろ仕事の時間中も嫌な思いをし、しかも他人には堂々と自分の職業を名乗りづらいという辛さを感じている方もおられるのではないかと思います。そういったことを任せっぱなしにせず、何年かに数時間とかほんの少しでも経験をしておくことは大切なことなのではないかと思いました。

今日のエントリは裁判員に当たらなくて悔しいので投稿しました。もし抽選に当たっても絶対にブログに書きませんよ!と書いておいたら当選の確率が上がるでしょうか(そんなわけはない)

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