OracleがSunを買収でOracleOpenWorld東京が盛り上がりそう
OracleがSunを買収することになりそうです。
ちょうどOracleOpenWorld東京で何を見るといいか、というエントリを書いているところだったので驚きました。考えてみればOracleはよりデータベースの集約や高機能化を実現するためにはハードウェアとの融合が不可避であり、またSunにしてみればMySQLの行き先をゆだねる相手としてちょうど良いところだったのではないでしょうか。またOracleはRedHatとあわせてオープンソース界での存在感を強めることもできるでしょう。個人的にはSunの持つファイルシステム管理の技術がOracleのASMあたりにどう貢献していくだろうか、というところにわくわくしています。
ともあれめでたい話です。OracleOpenWorldには日本オラクルだけでなく米オラクルの首脳陣も参加して基調講演などすることが予定されています。タイミング的には最高ですね。質問の時間なども用意されているようなので、Sunとの提携について興味深い質問が飛び交うかもしれません。特にOracleデータベースとMySQLとの将来の方向性についてはぜひとも意見を聞いてみたいものです。
で、元々の記事はというと、新人さんはこういう機会に出かけていって業界がどちらの方向へ向かおうとしているか確認してみるといいよ、という内容でした。自分の会社がどちらを向いているかは新人研修での経営陣からの訓示であったり身の回りの人から聞いたりする機会があるでしょうが、業界全体の方向性というのはこういったセミナーに出て基調講演を聞いたりしないとなかなか見つけられません。
おそらく今回はクラウドであったり仮想化による集約であったりグリーンITが主役となることでしょう。Sun買収で一層フィールドの広がりが予想されますが、それ以前にもOracleはSaaSからミドルウェアやDBまで幅広く活躍している会社です。各製品はそれぞれレベルアップを目指していますが、Oracle社全体としてどういった方向へ向かっているか、そういった視点からセミナーに参加できるとよいと思います。
きっとすごい話が聞けるだろう、これに参加したらいろいろな疑問が解消できるだろう、そう思って参加しても新人さんは期待はずれに終わることだと思います。なにせ”これまで”を知りませんから、”これから”だけを説明されても理解できて半分くらいが関の山じゃないかと思います。ただ、新人のうちからそういったスケールの大きなレベルの話を聞いておくとしばらくして「ああ、あれはこういうことを言っていたんだね」ということが理解できるようになります。
自分の場合だと新人の頃にはXMLの活用で社内システムのサービス志向を高めようというような話を聞きました。正直よくわかりませんでしたし、OracleだってSQLとつながるしわざわざXMLにする意味ないじゃん。くらいに思っていました。その後にはビジネスのスピードが速くなり、また組織は情報システムなくしては存在し得ないことが常識となってビジネスプロセスの絶え間ない変革と、それについていくために社内システムはサービス志向を強めなくてはならないという重要さがわかりました。また仮想化技術が進歩してサーバ台数が少なくとも各システムを独立したノードとして扱うことができるようになったり、SaaSの普及によって自社での運営が効率的でないサービスは外部に移転してしまうということも検討されるようになりました。そういったトレンドを考えると、ああ、あの時点でSOAが重要だといわれていたのはこういうビジョンがあったからなのか、と思います。
今週の水曜日、木曜日、金曜日(2009年4月22日から24日)がOracleOpenWorldです。今年のトレンドを勉強し、数年後に「なるほどねー」というためにも、OracleとSunの関係をいち早く知るためにもぜひとも足を運びたいものです。自分もウェンディとPokenしにいかなくては。