死後、自分の会社の株価はどうなって欲しい?
大学の授業だったか、こんな質問を聞きました。
「あなたが創業者兼社長をしている株式会社があります。年齢を感じ、社長は後任に譲りました。そしてあなたは死にます。訃報が新聞に掲載されました。さて株価はどうなって欲しいですか?」
というものです。正解はありません。この質問を通して株式会社の仕組や株価の変動の仕組について色々と学ぶきっかとすることがこの質問の主旨です。
例えば自分が大資産家だった場合、相続税のために株式の一部を大量に売り払うかもしれませんので、その場合は株価を引き下げることになるかもしれません。
経営サイドへの影響力を残していた場合、先日のスティーブジョブス氏の訃報の誤報がアップル社の株価に影響を与えたように、人望や能力の面から株価を引き下げることになるでしょう。
それと反対に下のようなケースもあるかと思います。経営者としてあまりに気の毒ですが、これが責任というものなのでしょう。
あとは役員に息子を何人か据えていてお家騒動が必至であるので株価が下がるとか、熱烈な買収提案を個人的な好き嫌いで蹴りまくっていたので株価が上がるとか、ニュースで社名が連呼されて株価が上がるということを思いつきました。
では自分が株も持っていない、会社の経営に一切タッチしない、という状態で死んで、株価が下がったとしたらどのような背景がありそうでしょうか。 これも答があるわけではありませんが、日本に多いモノ言わぬ株主がふと自分のことを思い出してくれて、未練がなくなったから売ろうと思ってくれたのかもしれません。
反対に株も無い、発言権もないのに死んで株価が上がったとしたら、人々から好ましく思われていなくて、かつ社外の目は「院政」が続いているものと判断されていたのかもしれません。
さて冒頭の質問に自分なりに回答するならば、やはり株価は下がって欲しいものです。「あの人がいてこその●●社じゃないか」なんて思われるほどの功績を残せたら人生思い残す事はないでしょう。ということは訃報で株価が上がったら、腹が立って成仏できないかもしれません。