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なんて素敵に……氷室冴子さん、さようなら。

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氷室冴子さんがお亡くなりになりました。

私が読んだことがあるのは4作品です。

なんて素敵にジャパネスクでは瑠璃姫の活躍が楽しかったです。物語は帥の宮編で完結しましたが、最近になって山内直美さんの漫画版の連載が始まる(再開される)などの動きがあり、吉野君が見つかったとか子どもができたという方向でいつか続編が出るのではないかと期待しておりました。

ざちぇんじはオリジナルのとりかえばや物語を理解するにあたってそれなりに参考になりました。ほとんど関係ない話でしたが。

海が聞こえるは普通に良い話でした。2巻は読み終わった後少し凹みました。今読んだら角川アニメ版の時かけを見た後のような気持ちになりそうです。

そして忘れてはならない銀の海金の大地。実は最近図書館で見つけて読み直したばかりだったんです。あらためて真秀のバイオレンスっぷりに驚きました。こんなに戦闘シーンが多かったか?と。佐保彦・佐保姫がどのように生きていくのかとても気になります。が、永遠の謎になってしまいました。残念です。

なお、銀金はまだ入手可能だと思われますが、銀金イラスト集に至ってはほとんど入手不可能な状態になっておるかと思います。このイラスト集、さりげなく文京区の目白台図書館に置いてありました。イラストの他、須久泥と高額姫と歌凝姫の短編が載っています。小説版では最後まで救われない感じだった歌凝姫に、生きる希望が湧いてくるのかな?というように思わせる前向きな話でした。

目白台図書館
http://www.lib.city.bunkyo.lg.jp/kakukan_annai/mejirodai.html

思えばラノベの祖のような人であり、氷室冴子さんがいなければ日本のラノベ界の歴史が少し変わっていたかもしれません。コバルト文庫を盛り上げた事は、後に15948回も夏休みを繰り返したり、川に投げ込んだ亀を拾い上げたりするアレにも何らかの影響を与えたのではないでしょうか。

ジャパネスクでは吉野が、銀金では佐保の美しさが目に浮かぶようでした。真秀の”まほ”が読まれた歌でもある、この歌が思い出されます。

やまとは くにのまほろば
たたなづく あをかき
やまこもれる やまとしうるはし

また、ジャパネスクでもっとも印象的だったのはこのセリフです。高彬が吉野まで瑠璃姫を迎えに行ったシーンだったかと思います。

春咲く桜。夏の藤。秋の野萩。冬の雪。吉野の四季は夢のように通り過ぎて、あたしたちは輝くように幸せだった。だから生きていけるわ。あの頃を思い出せば、これからもきっと生きていける。

自分の青春時代に人気を博したジャパネスク。あの頃は悩み多い年頃でもありましたが、毎日がおもしろおかしくて輝くように幸せでした。この年になってジャパネスクや銀金のことを思い返すと、ストーリーと合わせて今となっては良い思い出になった色々な出来事が頭に浮かんできます。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

Comment(4)

コメント

koya

ぼくはなぎさボーイと多恵子ガールがサイコーでした。未読ならぜひ。

おおた

ほんと、あの頃は毎日が楽しくてしょうがなかったですね。今にして思えば、あの時期が人生のピークだったんだと思います。
 ピークを過ぎたら、あとはもう下り坂を転げ落ちるしかないわけで…。

ふるね

氷室さんの作品を初めて読んだのは大学生のころだったのですが、「ああっ、こういう作品を中学生のころに読んでいれば、もっとまともな人間になれたのに」と思いました。
感銘を受けた作品は、なぎさボーイ、シンデレラ迷宮、ヤマトタケル、なんて素敵にジャパネスク(特に第二巻とその続編にあたるアンコール)、「妹」などなど枚挙に暇がありません。
氷室さんの後を継ぎ、また感動を与えてくれる作品を待ち望みつつ。

koyaさん、コメントありがとうございます。
なぎさボーイと多恵子ガール、amazonにも売ってないようです。我らが近所の図書館にも無いようで。図書館・古本屋を中心に探してみたいと思います。発行が1984年と85年ですか。自分が幼稚園の時のコバルト文庫がどんな感じなのかという意味でも読んでみたいです。
おおたさん、コメントありがとうございます。
私もあの頃が楽しかったです(笑)。そもそもがコバルト文庫なんて全然知らなかったんですが、クラスの女子から貸してもらったところから読み始めたという経緯でして。ちなみに70歳まで賞という名のつくものと無縁だったのにゲートボールの全国大会のオーバー70の部で勝ったという方を知っています。人生どこにピークが来るかわかったものではないですが、できれば20か30くらいで来て欲しいですね。
ふるねさん、コメントありがとうございます。
中学生の時に銀金やジャパネスクを読んで国文学や考古学に進んでしまったという方もいるそうですね。ラノベ文化も着々と拡大しており、今やたくさんの賞が作られてたくさんの作品が応募されているようです。氷室冴子さんを超える作家がたくさん現れて欲しいと思う一方で、それでも氷室さんの未完の作品の続きが読めるということは絶対に無いんだなということを寂しく思います。

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