まだハウツー本に載っていない、最新プレゼンの極意とは?
ここ1〜2年くらいの間で、大きくプレゼンのトレンドが変わってきたと実感することがあります。
今回は、その方法が、仕事上でプレゼンをする機会のある方には何か参考になるかと思い、簡単にポイントをご紹介できればと思います。
一言でいうと、このプレゼンの特徴は
「冒頭に、伝えたいメッセージのメタファーになる映像で右脳に訴えかけ、その後で従来の左脳的なロジックによるプレゼンをつなげる」
という点です。
例えばですが、こんな感じです。
1:プレゼンの冒頭:下のような写真を映し出す
2:口頭で「今日は、自分の目の前に横たわる課題が、果たして自分の力で排除できるものなのかどうか見極める方法について、ご紹介したいと思います」と切り出す
3:具体的なノウハウについて、従来のプレゼンの通り、論理構成を始める
このようなプレゼン、もちろん写真や動画などの要素がとても簡単にプレゼンに取り入れられるようになったことも理由にありますが、それ以上に、現代を取り巻く環境が、必然的にこうしたタイプのプレゼンを増やしているのかと感じます。
■情報過多の環境では右脳で瞬時に理解できるもの以外はシャットアウトされてしまう
最近は、ツイッターやフェースブック、ブログ、ニュースサイト。。。と、身の回りにとても多くの情報が叛乱しているため、こうした内容を1つ1つ吟味していたのでは、24時間あってもとても1日が足りないという環境です。
こうした状況にあって、映像/動画的なものは、瞬時に右脳でキャッチし、判別することが可能であるため、左脳での200文字の文章よりも、はるかに手早く自分の中での取捨選択が可能となってきます。実際、フェースブックなどで印象に残っている内容なども、多くは写真などが貼付けられた記事であることが多いのではないでしょうか。
逆に言えば、私たちはあまりに多くの情報が叛乱している環境にいるため、よほど自分のニーズに直結している話や、緊急度の高い内容(例えば、健康診断で自分の検査結果が気になったとき、その内容をWikiの文章だけで一生懸命読む、など)以外は、直感的に処理できない左脳的な内容、文章情報といったものを無意識のうちにシャットアウトしている、ということがあるのかもしれません。
■こんな手順で試してみよう
さて、実際にこうしたプレゼンを制作する手順ですが、私の場合、下記のようなステップをいつも踏んでいます。
ステップ0:日々日常で、ちょっと感情的にインパクトのあったことや、印象に残るものなどを、iPhoneなどでやみくもに撮影しておく。この際、特定の人の顔が映り込まず、なおかつぶれないように注意する
ステップ1:プレゼンで伝えたいコアメッセージを、文章にする。先ほどの例でいえば、「やみくもに課題にぶつかるのでなく、その課題が解決可能かを見極めよう」となります。このときに大切なのは、必ずメッセージは1つ、ということです。
ステップ2:ステップ0で撮り貯めておいた写真のストックの中から(私の場合であれば、およそ1000枚くらいストックしています)、ステップ1のメッセージに合いそうなものをピックアップしてくる。
ステップ3:どうしてもステップ2をやってもしっくりこなかった場合は、友人や知り合いにフェースックなどで「こんな写真ないかな?」とリクエストをする
と、このようなステップになります。
なんといってもポイントなのは、写真には大抵様々な権利関係があるため、ウェブで検索してきたものなどは、後々のことを考えると、とても使えない、という制約条件があることです。
もちろん、身内のプレゼンや、その後転用する可能性のないものであれば、どこかから拝借してきて。。。というのもあるかもしれませんが、折角時間をかけて行うプレゼンの内容ですから、後々の引用、聞いた側の人から参考にしたいので資料としてほしい、と依頼されたときのことを考えると、上記のような撮り貯めをお勧めします。
もし近々、プレゼンを行う予定のある方は、その冒頭に、上記のようなステップで、1枚ちょっと足し込んでみてはいかがでしょうか?
それでは
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