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映画『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』が教えてくれること

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トランプ大統領の誕生を契機にフェイクニュースの問題が数多く指摘され、イギリスのブレグジット問題でも同様の懸念が存在するようです。

思い返すとトランプ大統領が誕生した当時、イギリスの離脱決定の際に、その選択への落胆を表す報道が思いのほか大きかった記憶があります。

トランプ大統領が落選し、イギリスがEUに留まった社会のどちらが良いのか私には判断できません。

ふと疑問に思うのは、教育レベルがあまり高くなく、ブルーカラーだから、フェイクニュースに惑わされるのでしょうか?

トランプ候補の最大の支持層は高卒以下の労働者である。アメリカの世論調査機関ピュー・リサーチの調査では、高卒以下の白人の57%がトランプ候補を支持しているのに対して、クリントン候補を支持する比率は36%にすぎない。逆に大卒以上の高学歴者では、クリントン候補支持52%に対して、トランプ支持は40%と逆転している。

英国にとって経済的な大惨事になるリスクをはらむ「合意なき離脱」を支持する者の多くは、中高年で教育水準があまり高くなく、イングランドを中心としたあまり都市化していない地域に住んでいるようだ。

教育レベルが高く、ホワイトカラーであれば、そんなフェイクニュースに騙されるような事はないのでしょうか?

『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』という映画が先週から公開されています。

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画像出典:映画『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』facebook より

皆さんご存知のように2002年、ジョージ・W・ブッシュ大統領は「大量破壊兵器保持」を理由に、イラク侵攻に踏み切ろうとしました。

新聞社ナイト・リッダーのワシントン支局長ジョン・ウォルコット、ジョナサン・ランデー、ウォーレン・ストロベル、そして元従軍記者でジャーナリストのジョー・ギャロウェイが取材を進めますが、破壊兵器の証拠は見つからず、やがて政府の捏造、情報操作である事を突き止めます。

この真実を伝えるために批判記事を出していくナイト・リッダー社ですが、NYタイムズ、ワシントン・ポストなどの大手新聞社は政府の方針を追認、愛国心が高まった米国の潮流の中で孤立してしまいます。

『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』は、このような状況であっても大儀なき戦争を止めようと、新聞社ナイト・リッダーの記者たちが政府の嘘を暴こうと奮闘した様子を描いた映画です。

権力者が自分たちに都合の良いように情報操作したり画策したりするのは枚挙にいとまがないこと。

権力者側が悪で、メディアが善というのは良くある構図ですが、注目すべきは、『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』が指摘するのは、NYタイムズ、ワシントン・ポストであっても、真実(ファクト)を確かめることなく、嘘の片棒を担ぐという事。

冒頭、トランプ大統領支持層とEU離脱支持派のセグメントについて触れましたが、このような大手メディアで働く人達はまさに対局に位置している層なはず...

この映画が公開されているこの時期に、アマゾンのベストセラー1位に

がランクインしているのは面白い現象であります。


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