ストレス経験をした人の死亡リスクを高める要因は、ストレスが健康に害を及ぼすと信じることが原因だった!?
工場などで肉体労働をするという話しですと一定の労働時間を超えれば体力が持続出来ないとか科学的な説明が可能な分野もあろうかと思いますが、頭脳労働を主体とした場合に現在メンタルヘルス対策には分かっていない事も多く、適切な施策を定めるのは困難が予想されます。
去年ブログに書いた「職業性ストレス簡易調査票」での質問を改めてご紹介しておきましょう。
- 非常にたくさんの仕事をしなければならない-------------------- 1 2 3 4
- 時間内に仕事が処理しきれない-------------------------------- 1 2 3 4
- 一生懸命働かなければならない-------------------------------- 1 2 3 4
- かなり注意を集中する必要がある------------------------------ 1 2 3 4
- 高度の知識や技術が必要なむずかしい仕事だ-------------------- 1 2 3 4
- 勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない ------ 1 2 3 4
- からだを大変よく使う仕事だ---------------------------------- 1 2 3 4
- 自分のペースで仕事ができる---------------------------------- 1 2 3 4
- 自分で仕事の順番・やり方を決めることができる---------------- 1 2 3 4
- 職場の仕事の方針に自分の意見を反映できる-------------------- 1 2 3 4
- 自分の技能や知識を仕事で使うことが少ない-------------------- 1 2 3 4
- 私の部署内で意見のくい違いがある---------------------------- 1 2 3 4
- 私の部署と他の部署とはうまが合わない------------------------ 1 2 3 4
- 私の職場の雰囲気は友好的である------------------------------ 1 2 3 4
- 私の職場の作業環境(騒音、照明、温度、換気など)はよくない -- 1 2 3 4
- 仕事の内容は自分にあっている-------------------------------- 1 2 3 4
- 働きがいのある仕事だ---------------------------------------- 1 2 3 4
この項目についてストレスフルじゃないと判断される仕事とはどんな仕事なのか正直疑問を感じていました。
最近ですと労働安全衛生法の一部を改正する法律案が可決・成立したようですが、自分としてはこのビデオの存在が気になっています。
ケリー・マクゴニガル氏と言えば、スタンフォード大学の心理学教授という肩書を活かした「スタンフォードの自分を変える教室」などの著書が有名かと思います。
このマクゴニガル氏が最近TEDで発表した内容は、現在日本で大半を占めるストレスを出来るだけ減らす方向の施策と対極の考え方であり、非常に興味深いものがあります。
その内容とは、ひどいストレスを経験した人たちは死亡するリスクが43%高かったのです しかしこのことはストレスが健康に害を及ぼすと信じていた人たちだけに言えることだった。
他方、ひどいストレスを経験してもストレスが無害だと思う人たちの死亡リスクは上がるどころか ストレスが殆どなかったグループと比較しても研究参加者の中で最も低いものだったと言うものです。
素人の私が説明するよりも、ご本人のプレゼンをご覧いただくのが良いかと思いますので是非全編ご覧ください。
ストレスが無害だと思えば何とかなってしまうと、ストレスを減らす方向で考えたほうが便益ある側にとっては世の中に拡がって欲しくない情報だろうなと思いつつ、このマクゴニガル氏の発表内容は自己効力感として語られているところと合致する部分があり、非常に気になるところです。