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EPUB3仕様策定責任者Bill McCoy氏 DRMフリーの方向性について語る

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IDPFのEPUB3.0仕様が5月23日に発表され、その策定責任者であるIDPF Executive Director Bill McCoy氏が、日本電子出版協会主催のセミナーでEPUB3.0の概要について話をするとのことだったので谷川さんと一緒に出かけてきました。

Bill McCoy氏からはePubのこれまでの歴史を簡単に振り返りながらEPUB3のゴールや今後の課題などについて約1時間話しをしてくれました。

リッチコンテンツ対応や日本語の縦書き対応についてはもうここで触れることはしませんが、一番今日の話の中で気になったのはDRMについてのidpfとしての考え方の部分。

現在の電子書籍市場においては電子書籍の相互接続性が確保されているか、、、というとこのDRMがそれを阻害していると言える状態であり、相互接続性確保であったり、お客さんの利便性などを考えていくとDRMを利用することが意味を成さないのでは?という発言はインパクトありましたね。

この他、DRMをかけるにはやはりコストが余計に掛かってくるわけで、ビジネス的に割に合わなくなるよ、、とも

考えてみればオープンなフォーマットEPUBを推し進めるidpfとしてDRMをガンガン推進するのは基本スタンスとしては無さそうで、ただ米国においてもDRMガチガチじゃなければNGって出版社さんも多くはないけれど存在する、、という話しもされていらっしゃいましたね。

ただ、DRMの基盤が1社独占で提供されたりする事態は出版社にとってあまり良いこととは言えず、Lightweight (“social”) DRMであったり、クラウドサービスなどを利用することで、複数社の違ったDRMを標準化されたDRMに変換するようなサービス提供方法はどうだろう?という話しは面白かったですね。

ePubをDRMで保護しているそれぞれの会社に方式の変更を承認してもらうのは確かに大変な事かと思います。米国の図書館における電子書籍貸し出しにおいてもDRMフリーの方向に向かいつつある、、、というような話しもあるようです。

デバイス間の移動とかコピーがまったくやれないところまでガチガチになってしまうとデジタルとしての利便性を損なうところも大きいですし、オープン性を標榜するEPUBとDRMの話しはどこかで矛盾をはらんでしまうネタなんだよな、、と思った次第です。

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