ソーシャル時代のファンサービス「大黒摩季さん ダダ漏れレコーディング」
昨晩偶然Ustで「大黒摩季さん ダダ漏れレコーディング」の模様をウォッチしてしまいました。
レコーディングスタジオからの生中継ということでチャットのほうで参加されているファンの方々からのコメントも音質が良いのは当然として、その演奏や歌い回しで生じる聴こえかたの違いだったりとか、かなり細かいところまで踏み込んだコメント多数で、多くの方が楽しめた好中継だったと思います。
録音するミュージシャンとの契約にもよりますが、ライブ録音を不特定多数に配信する場合は通常とギャラの扱いが違うので、レコーディングの様子をUst配信するのがデフォルトになるのかというとそこはちょっと紆余曲折があると思われますが、アーティストとファンの交流という面ではこれ以上ないサービスだと思います。
ここ最近ライブに回帰だ!的な論調増えておりますが、毎回ギャラの発生するバックバンドのメンバーを引き連れてのライブを行うのは大変で、アーティスト一人が訪問するライブであればその辺のハードル低くはなりますが、ましてや全国ツアーで全県回れるレベルまで売れるのは大変な事ですし、こうやって「ダダ漏れレコーディング」というテーマでアーティストがモノを生み出している瞬間を過剰な演出無しでファンに届けられるというのは、アーティスト冥利に尽きるというもの。
実は中継見始めた時点ではエントリを書くつもりなかったのですが、このツイート見て考えが変わりました…
う~~む、たしかにファンの人が、こうやって曲ができあがるところに立ち会ったらそりゃCD買いたくなるだろうな…と心底感じちゃいましたよw
この評判を見聞きして、二番煎じ、二匹目のドジョウを狙うディレクターが出てきそうな予感がしますけど、こういうレコーディングの様子をダダ漏れってのは現場にいるミュージシャンの人たちのプレッシャーも相当あるのでは?と心中察しつつ、ほんとソーシャルメディアってこれまでのコミュニケーションってものを作り替えているんですよね…凄すぎるわマジでw
最後に、昨晩の大黒さんのUstのほうは生中継だけでしたので、今日のエントリのコンセプトと近いところで、日頃リハーサルで使っているスタジオにファンを招待して収録されたデイヴィッド・サンボーンの Love & Happinessから、タイトルチューンのビデオをご紹介しておきます。
1984年当時あえて全編モノクロームで撮影された映像はとても評判となった訳ですが、ライナーノーツにデイヴィッド・サンボーンはこんなコメントを残していて、ソーシャル・メディアでの交流が盛んになった2010年に読んでも新たな説得力があるコメントなので紹介しておきますね。
「ミュージシャンというものは、はっきりとしたゴールが見えていて、そこにたどり着けば安心っていうものじゃないんだ。むしろ”レベル”といえるかも知れない。その”レベル”をどこまでメインテインできるか?それが僕の永遠の課題でもある。そして、自分自身に対して正直である続けることだね」