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「Scribd、Flashを捨てユーザー滞留時間が3倍増」ってサイトを訪問してみて浮かんだ「?」

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ホームページ制作業界が対応していかなくてはいけない大きな潮流としてHTML5というのがきっとこれからどんどん大きくなっていくと思うのですが、こんな記事が出てましたね。

TwitterのTLからたどり着いたので、こちらの記事のFLASHベースのビデオコンテンツが見られない…というのは小気味よいジョークだよねってことで、中身を読み進めると、非常に興味深い事が書かれてるじゃありませんか、

5月初旬、ScribdはAdobeのFlashを捨て、全ドキュメント(数千万件ある)をHTML5ページに変換するという困難な作業に取りかかる計画を明らかにした。「当社では3年にわたるFlash開発の資産に見切りを付け、HTML5に賭けることにしました。なぜなら、HTML5の方がFlashより圧倒的に優れた閲覧体験を提供できると信じているからです」、共同ファウンダー兼CEOのJared Friedmanが本誌のEric Schonfeldにそう語った。ウェブ上の多くのドキュメントが今でもFlashプレーヤーを使っているが、HTML5を使えばそれをリッチでインタラクティブなウェブページへと作り変えることができる。

この賭けは、Scribdにとって吉と出た。ユニーク訪問者数は約5000万人/月と変わらないが、そのユーザーたちがドキュメントを読むのに費やす時間も友人に教える回数も大幅に増えている。こうしたユーザーエンゲージメントの伸びが、先月急激に加速された。5月25日のTechCrunch Disruptの席上、Friedmanはユーザーエンゲージメントが 倍増したと話している ― これは最近3週間の強い加速を示唆するものだ。

HTML5の採用は、Scribd製品をきわめてiPadフレンドリーにし、iPadユーザーから好評を得ている。Adlerによると、iPhoneは台数でiPadを圧倒的に引き離しているが、ScribdをiPad経由でアクセスするユーザー数は、iPhone経由のユーザー数とほぼ変わらないそうだ。

ほほ~~これは他のサイト、どういう特性をもったサイトであれば同様の効果があげられるのだろう?ってことで早速ScribdをiPadで訪問してみました。

Ipad_scribd_html5_noflash_001

ところが、ところが…わたしがロードした文書データはブラウザが途中でダウンしたり、データの読み込みが以上に遅くて、滞留時間が3倍増って記事書かれてもちょっとなんだかな~という気分になってしまいましたよ…(とほほ)

FLASHベースからHTML5への移行は困難な作業ってこの記事にもありますけど、検索機能などの移植も開発途中のようで、あとデフォルト表示状態で縦長の書類の場合は、ブラウザの画面サイズに追随せずにまずはファイルのほうが持っている解像度に依存する形で表示するために、書籍によって操作用のインターフェースが見える場合

Ipad_scribd_html5_noflash_002

と見えない場合があり、

Ipad_scribd_html5_noflash_003

この辺の取り回しにおいてもこれまでのPC版よりも滞留時間が多くなっている原因のような気がします(実際の操作においては画面のタップでページを進めたり、戻ったりできるのでまったく操作ができないという事ではありません)

iPadを購入してから、この投資を無駄にしないために朝コーヒーを入れながら産経の新聞を眺めるようにしているのですけど(苦笑)、こういう紙面データをザックリとした感じで眺めるという事がだんだんと定型化しつつある自分が居ます。

今回の記事の紹介においては、その移行期でもありますから、世の中にあるFLASHベースの電子カタログサイトがHTML5に移行してすべて滞留時間が長くなるというバラ色の未来はあり得ないとしても、

これまた繰り返しで恐縮ですが、iPadユーザのライフスタイルとシンクロする商品を取り扱っているメーカーさんとは販売店さんは、絶対脱FLASH、iPadでのユーザエクスペリエンスについて、制作会社と協議するなり何かしらの実験プロジェクトを動かしてみるべきだと自分は考えておりまして、iPadユーザ層との相性が良いモノって何かあると思うんですよね…あと、制作会社にとってはこのFLASHからHTML5への移行についてちゃんとしたメリットを説明出来る事案が増えてくることで、チャレンジしがいのある仕事が多く創出される可能性もありますよね。

サイトのトラフィックについての記述「検索エンジンへの依存度を低く」という点についてはすでに定番化したネタではありますが、やはりこの傾向が様々な業態、サービス種別の会社さんに当てはまる話になっていくのだろうなと思うので、まだそういう所に興味が及ばん…という企業のWeb担当の方はこちらの記事一読しておいて損はないと思います。

 

佐々木 康彦 Twitterアカウントはこちら。 http://twitter.com/yasusasaki
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