一体オンラインで何曲売れば生活できるのかも気になるが、その配分比率の凄さにも驚いたw
Gigazineに掲載された「一体オンラインで何曲売れば、アーティストは生活していくことができるのか?を表す図」の記事をご覧になった方多数いらっしゃると思います。
オンラインで音楽が販売できればこれまでのようにメジャーレーベルと契約しなくても流通に載せられるので夢がまた実現するチャンスが広がる?的な話は、当然友人同士や仕事上のお付き合いのある方を含め数年前のITMSへのアグリゲーションビジネスってどうなの?って話を良くした時期に良くした記憶があります。
可能性としては確かにそうなのですが実際にそこでメジャーレーベルで数十万単位のアルバムセールスと同等の販売結果を得られるのか…という話になると、「まあそんな簡単な話ではないよね」というところに話は至ってしまう訳ですが、iPadなどに絡んでの電子書籍への注目もいろいろ数字としての可能性は確かにあるのだけど、実際にその売り上げで食べていくにはどうなんだ?という観点でその数字を眺めていくと、かなり環境としては厳しいものありそうな気がします。
それではここでGigazineでも紹介されていた画像をこちらでも見てみたいと思うのですが、$1,160(約11万)を稼ぐのに、自主制作のCDを1枚9ドル99セントで販売すると1枚あたりの利益は8ドルとなり、143枚で最低賃金を達成できる…って流れは記事の通り。
iTunesのアルバムダウンロードだと、1,229回で、Rhapsodyでは84万9千817回w
画像出典:What Do Musicians Really Earn Online?
初回訪問のライブハウスとかで50枚とか100枚のCDが売れることもありますから、やはり自主制作のCDを直接販売するのは話が早いですが、問題は143枚で最低賃金達成しても、1年は12ヶ月あるよね…ってことで、アーティスト生活を続けるにあたって、1年に1枚アルバムを続けるというのは、続けられて何年でしょうね…せいぜい3年か4年くらいでしょうか?
販売するためのCDは当然レコーディングするための時間も必要ですし、そのまえのプリプロだったり、そもそも作曲するネタが出てきてそれをレコーディングできる状態までにどのくらい時間も必要で、創作期間に半年として、残り半年全国6大都市のライブハウスでライブやって(東京・大阪は2デイズとか)その回ごとに143枚売れるくらいの勢いないとダメだろう…とかあまり元気のない話になってしまいそうですが…
ではオンライン販売は全然ダメか?というと、自分がライブ会場で手売りしなくても24時間365日対応してくれる、デジタルデータは品切れ無しという利点は外すことできませんよね。
以前にもご紹介したように、ライブで”稼げる”インディーズバンドの収入はとても大きいものですから、こういう人達が引退して、それを数十年たった時にまたリバイバルでオンライン販売で火がついて、思わぬボーナスを手にするとかそういう形においては今回取り上げられているある意味”絶望的!?”なオンライン再生回数の数字であっても、それなりの意味はあるのかもしれません。
それと最後に、今回のグラフどうしても再生回数のほうに注目してしまいますけど、右側のレーベルとの配分比率も見ているとほんと涙ちょちょぎれそうな数字が並んでいますので、是非こちらもご自身の目で確かめてみてください(苦笑)
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