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「死に物狂いで3年間働け」と言うがに言うが

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先日マツコ・デラックスさんの番組で話された「今の若者は3年間死に物狂いで働くことが大事」がネット上で話題になっていたそうです。

私はその番組を見ていたわけではありませんが下記のような内容だそうです。(原文は「キャリコネニュース」6月23日に掲載)

記事では6月15日放送の「5時に夢中!」(東京MX)での発言を紹介。仕事を頑張って収入を増やそうとするよりも自分の趣味に価値を置く最近の若者に対し、マツコさんは「死にもの狂いの時期が3年、4年5年あるだけで、その後の人生が大きく変わる」と指摘。「どんなにきつくても、寝る暇を惜しんで働く時期があるのはすごい大事」と諭していた。

それに対して以下のような反論があったそうです。

「現在の時代、その3~5年で使い潰されるという現実をマツコも知らないんだよ」
「死にものぐるいで働いて、その結果精神障害者になった自分からすればそんなのきれい事でしかないよ。今の若い世代だって必死こいて働いてるのに、皆報われないんだよ」

私はマツコさんのコメントはいたって正論と考えるますが、反論の内容を全否定するつもりはありません。「3年~5年で使いつぶされるという事実がある」ことは実際に見たことはありませんが、ニュースとかで出ているので実際にあるのでしょう。また、このコメントをされた方は実体験に基づき発言されていると思われるので、反論の内容も事実なのでしょう。しかし最後の「皆報われないんだよ」というのはちょっと違うと思います。

ネットのニュースを見ると、死に物狂いで働いて報われなかった人の話題には事欠きません。

ネットに流れる情報は、世の中で起きていることの中から他人が興味を持ちそうなものを切り取られているもの。他人の不幸は蜜の味といわれるように、自分と関係ないところで起こった不幸のほうが多くの人に好まれる。また、ネットでは自分には影響のない悪役を批判する記事が好まれるので、結果としてブラック企業で使い捨てにされた人がいるというニュースが多くなります。

しかし、その裏で死に物狂いで働いて報われた人は多くいると思います。ITベンチャーの社長など死に物狂いで働いて成功した人はニュースになりますが、最初に引用したネットにユースに記載されているように、死に物狂いで働いて成功した人は多く存在します。ただ、それがニュースになっていないだけ。

それは価値がないからニュースにならないのではなく、単に他人の興味をひかないからニュースにならないだけです。

ニュースで報じられている内容が世間のすべてであると勘違いしてしまうと、やる前から結果をがわかったような状態になってしまう。死に物狂いで働いた結果、得るものがあった人がいるのも事実。残念ながらダメだったひともいるのも事実。どちらの結果になるかはわかりませんが、ニュースで報じられている内容に惑わされず、自分で判断することが大事であると考えます。

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