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中高年が格安スマホをイオンで契約する理由

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イオンで販売されている格安スマホが中高年に売れているそうです。

私の親もそうですが、周りでスマホを使っているのを見ているので、使って見たいという潜在需要を持つ方は多くと思います。しかし、毎月の料金が高いので、毎月の料金が安いガラケーからわざわざ変える必要はないというユーザーが多い。

イオンで格安SIMカードは販売していましたので、「スマホを格安で持とう」と思えばもてました。しかし、SIMカードだけでは使い物になりまので、本体を別途調達する必要があります。そうなると、「格安でスマホを持つ」という目的実現までのハードルが一気に高くなるので、中高年にはヒットしなかったのでしょう。

これらの潜在需要に対して、「スマホを格安でもてる」という分かりやすいキャッチを設定し、SIMとスマホ本体をセットにしてハードルを下げたことで潜在ユーザーの中高年に刺さったのでしょう。

また、イオンという販売場所も良かったと考えます。スーパーで買い物をするついで立ち寄れるので、スマホに詳しくない中高年も立ち寄りやすい。興味本位で説明を聞いているうちに、契約をしたという方も多かったのではないかと考えます。

良い点だけではありません、格安スマホを良く見てみると、速度が200Kに制限されていますし、機種も最新のひとつ前のもので、価格相応といえば価格相応。

しかし、スマホを初めて持つ中高年にとっては、「スマホを持つ」ことが重要で、通信やスペックなどは二の次(たぶん理解できない)。また、電話とメールは問題なく出来ますと言われれば、初めてスマホを使う人がそれ以上の使い方を想像することもできないので、スペックや通信速度はあまり考えずに契約をするでしょう。

「格安スマホ」は中高年がスマホを持ちたいというニーズにうまく応えヒットした製品ではあります。

しかし、スマホは使い始めてから使い勝手が初めて分かるもの。そして使い始めるといろいろなことをやってみたくなる、そのときに自分が思っていたのと違うと言うことにならないといいのですが。。

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