子供向けアニメ「ドキドキプリキュア」と三浦綾子氏「氷点」にみる共通点
最近、娘(3歳)が日曜の朝にやっている「ドキドキプリキュア」という、女の子向けのアニメを見るので一緒に見ていますが、最近のアニメは重い話題をさらりと扱うのでびっくりしました。
このアニメの対象年齢は幼稚園から小学校低学年。私の姪(小学校3年)は昔別のプリキュアシリーズを見ていたのですが、今は見なくなったというので、小学校3年以上ぐらいになると見なくなるのでしょう。
先日の放送であったのがこんなあらずじでした。
人間界に来た敵の親玉(キングジコチュー)の娘(レジーナ)が、主人公(相田マナ・キュアハート)と仲良くしようとする。敵の親玉は同じプリキュア仲間(キュアソード)の母国(トランプ王国)を滅ぼした宿敵。しかし、親玉の娘は、トランプ王国滅亡に関わっていない。プリキュア仲間は母国を滅ぼした親玉の娘と仲良くしようとする主人公と距離を置く。しかし、主人公は仲良くなろうとする親玉の娘を突き放さず、友達になろうと試みる。。。
子供向けアニメなので、重いテーマでもタッチはすごく軽いです。たぶん幼いうちの娘は複雑な人間関係を考えず見ていると思います。
このときふと頭に浮かんだのが、同じテーマを扱う小説。三浦綾子氏の「氷点」。
すごく前に読んだので、あらすじはうろ覚えですが、自分の娘を殺された両親が、娘を殺した犯人の子供を自分の養子として愛せるかというもの。テーマは「原罪」。殺人犯の子供に罪があるのか?被害者は殺人犯の娘を許せるか?というもの。
もちろん、子供向けアニメなので殺人など扱いはしませんが、敵の親玉の娘は親が犯した罪を背負わなければならないのか。という根底のテーマは同じです。
自分が小さい頃のヒーロー物アニメは、正義と悪がはっきりしていて、正義が悪をやっつけるというテーマで毎回ストーリーを組み立てていました。
今と昔の子供の世界観が異なる理由の一端を知りました。