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就職活動で正解を求める人達

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先日、ネット上で行われている新卒向け就職相談を見ていたら、「履歴書を下記間違えたが、取り消し線と訂正印で問題ないですか?」という投稿がありました。

質問をした本人としては、訂正の仕方が悪くて希望の会社に入れないとなったら困るので、質問をしたと思いますが、読んでいると違和感を感じました。

日本の学生は卒業するまで試験を受け続け、合格点を取ることで生き残ってきました。点数を獲得する為には、提示された問題に対し正解を導き出す必要があります。

しかし、仕事をするにあたっては、与えられた問題に対する正解不正解を求められるのではなく、問題を自分で考えそれに対し自分で考える正解を探すことが求められます。

その狭間にあるのが、就職活動といえます。採用する側の企業と採用を希望する学生とのギャップの典型例が訂正方法の問い合わせであるといえます。

数十年前から就職の達人的なハウツー本が出ており、自己PRの仕方から履歴書の書き方までの正解例を紹介しています。しかし、それはテスト問題に対する模範解答と同じといえます。しかし、就職活動では自分の強みと希望する分野を元に、自分で答を考える必要があります。そのため、他の人と同じ回答が存在することはないといえます。

訂正方法についての正解を求め投稿を見ていて、学生がテストと仕事のギャップに気づくのは難しいのかなと思ってしまいました。

ちなみに、自分が正しいと思う訂正方法は「全て書き直す」です。修正する履歴書は、自分にとって数十枚も同じ内容を書くうちの一枚ですが、受ける企業にとっては一枚中の一枚。

そのため、訂正方法について不安に思い質問するのだったら、もう一枚同じものを書き直したほうが、後々心配する必要もないので結果的に良いかと思います。

また、別の見方として、企業にとって数百枚・数千枚と履歴書が送られる中から、面接に進めるものを決めなければならない。そのため、修正がないものと修正があるものが混ざっていたら、修正を入れているようなものは、手抜きをしたと思われ振り分けで落とされる可能性が高くなる。その観点からも、修正ではなく書き直しをするのが正解であると考えます。

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