オルタナティブ・ブログ > 誰がためにITはある? >

流行に流されやすいITやビジネスの本質を考えるブログ

なぜ日本人はすぐに「すみません」というのか?

»

先日アメリカのグループ会社のマネージャーが来日し懇親会が開かれました。その中で、日本人はなぜすぐに「すみません」というのか?という話題が出ました。

たしかに、日本人は(私も日本人ですが)すぐに「すみません」と言う。本当に自分が悪いときもありますが、自分が悪くないときにもすみませんと言っている。

すみませんという語源を調べてみると、「すまぬ」「澄まぬ」という感じに、澄んでいる状態を濁すというところから来ているとありました。

では、なぜ「すみません」とすぐ言ってしまうのか?ここから先は以前読んだ本と私の想定ですが、日本人の根底に恥と切腹の文化が根付いており、そこから来ていると考えます。

切腹というのは自分が犯してしまった恥を、自ら命を絶つことにより清めるという行為であります。それが出来ない者は、世間から白い目で見られます。つまり、武士の時代に辱めを濯ぐということは、命に代えても行わなければならないことであったと考えます。

ここから、自分が受けた辱めを進んで濯ぐ文化⇒他人から辱めを受け濁った状態を自ら進んできれいにする文化⇒すぐに「すみません」と言う文化につながったものと考えます。

しかし、自分の過ちを進んで認めるというのは、他人に過ちが及ばないようにする日本人独自の思いやりの文化のひとつであると考えます。

「すみません」を連発するのは、日本独自の文化であります。確かに、異なる文化を持つ外国人に対して「すみません」と連発するのは、自分の立場を危うくすることにつながります。

最近、自国の利益を主張するような出来事が多くなっています。そんな中だからこそ、他人のことを思いやれる、「すみません」という文化も大切にする必要があると考えます。

Comment(0)