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スタートダッシュに賭けるWindows 8

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Windows 8の発売日が10月26日に決まりました。価格は、Windows XP以降からのアップグレードで39.99ドル。Windows 7のアップグレード版から比べて大幅な値下げになっています。但し、2013年1月31日までの期間限定。期間が異常に短く感じられますが、ここからMicrosoftのタブレットPC市場に対する戦略が読み取れます。

Windows 7までの場合、クライアントOS市場が主戦場になりますので、相手はMac OSのみでした。iphoneの勢いはあるものの、クライアントOS市場ではWindowsが圧倒的有利でした。

しかし、今回リリースされるWindows 8はクライアントOSだけでなく、タブレットPC用OSも主戦場になります。タブレットOSの市場はiOSとAndroidがシェアの大半を占めていますので、Windowsといえどもそのまま参入しても勝ち目はありません。その状況下で、Windows 8がタブレットPC用OS市場で勝つ方法といえば、既存の強みを活かすこと。

ここで、ひとつの問題が発生します。それは、Windowsユーザーはアップグレードするタイミングが遅くなること。WindowsOSはSP1が出たころにアップグレードするのが最適といわれます。また、Windows XPからアップグレードをしないユーザーが多く存在すること。

この両方の問題に対する対応が、アップグレードの低価格化及び、短いアップグレード期間だと考えます。出来るだけ多くのユーザーをWindows 8にアップグレードさせて、使い勝手が同じWindows 8のタブレットPCを普及させる。また、Windows 8と親和性のあるOffice 2013も同時にリリースし、一気にシェアを獲得する戦略なのだと考えます。

Windows8のアップグレード期間中にどれだけのユーザーを引き込むことが出来るか。短期決戦となりますが、この先のMicrosoftの戦略を左右する非常に重要な期間であると考えます。

ちなみに、自分は期間中にプレインストールのWindows7を買いましたので、リリース日にWindows8にアップグレードする予定です。

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