提案とは何か?
私は営業のため顧客に多くの提案を行ってきましたが、最近提案の目標を「勝つこと」ととらえ提案を行うようにしています。
提案をしても採用してもらえなければ売上を上げることはできません。提案はスポーツのように3位まで表彰台に上がれることもありませんし、賞金が出るものでもありません。まして、参加賞などありません。そうであれば、やはり提案は勝ち負けの2つしかないといえます。
これに気付くまで自分は、提案といったら自分の思うように商品とそのメリットをまとめた提案書を作り、顧客にプレゼンをしていました。良く言うとこんな感じに書けますが、平たく言うとあまり考え手提案をしていなかったということ。
しかし、提案の目的を「勝つこと」ととらえると、いろいろなことが変わります。まず、提案の仕方。同じ商品・サービスの提案といっても、入札のように競合先がいる場合と、競合先がいないが顧客に商品を理解してもらい導入してもらう場合とでは、提案の仕方がまったく変わってきます。
競合先がいる場合であれば、競合先の強み・弱みを確認し、顧客の提案内容を考える。そして競合先と自社を比較し、勝てるポイントに注力し提案を行う。
競合先がいない場合は、どのようなものであれば、顧客を良く調査し、採用されやすく且つ最もお金を支払ってもらいやすいポイント探り提案を行う。
もちろん、勝ち方など考えなくても顧客に商品の良さを理解してもらえれば、導入しれくれるかもしれません。しかし、商品・サービスのすべてを顧客が理解したうえで導入されるケースはまれだと思います。
商品が良いか悪いか、他者と比較して優っているか劣っているかは、顧客が判断します。しかしその判断基準は、人によりまちまちです。そうでなければ、常に一カテゴリ一商品だけ売れ続けることになります。
商品の良さだけ訴求するのは、顧客に判断を依存し勝つか負けるかを運任せにすることです。そうならないためにも、自分の有利になるように顧客の判断を変えさせることが必要です。これが提案のポイントであると考えます。
提案に型はないため、考えても考えなくても、一生懸命やっても手を抜いても提案といえます。しかし、営業であれば数字を上げなくてはならない、それであるならば「どうすれば勝てるかを考える」ことが、提案には必要であるといえます。