ソフトウェアを購入するということを考えた
先日、ネットで萩原栄幸さんの記事(下記リンク先から本分を確認できます)を読んで、ソフトウェアを購入するということについて、まだ正しい理解が浸透していないと思い、今回の投稿をさせていただきました。
萩原さんの記事の通り、ソフトウェアを購入するということは、ソフトウェアの使用許諾権を購入したということであって、ソフトウェアの著作権・所有権を購入しているわけではありません。
この部分で誤解が生じる原因となるのが、ソフトウェアとソフトウェアをインストールするPCとでは、購入できるものが異なるということだと考えます。
PCを購入する際、プレインストールであれパッケージであれ、何かしらソフトウェアをセットで導入します。PCを購入するとそのPCは自分のものになります。しかし、ソフトウェアは使用許諾権が提供されるため、「自分が使ってもいい」とい状態になります。しかし、どちらも同じ「自分が買ったものだから自分のもの」と認識してしまう。
さらに、身の回りのもので、使用許諾権を提供されるものがほとんどないことも、誤解される原因だと考えます。PS3やXBOXなどのゲームソフトも同じ使用許諾権が提供するものですが、PCのソフトのように複数の機器にインストールして利用することがないため、使用許諾権が提供されることを気にしなくても、違法利用されるリスクは少ないのが現状ではないでしょうか。
私も、仕事柄ソフトウェアの使用許諾権についていろいろな方の意見を聞く機会を多く持ちmす。しかし、使用者・メーカー双方とも意見は大体同じで、使用者は使用許諾権について細かくいわれても、わかりづらい上、理解がしずらい。逆にメーカーは使用者が分かりやすく理解しやすいよう、ライセンス体系を考え、改善しているといいます。
結果的には、条件が分かりづらかろうともソフトウェアを使用する上では、メーカーが定めた使用許諾条件に従わなければなりません。しかし、使用者はその条件を理解し納得して使うというよりも、特定のソフトを使わなければ業務ができないから、よく分からないけど従わざる得ないという状態になります。
クラウドの普及によりソフトウェアの管理が楽になるという考え方も一部にはあります。しかし、それはすべてのソフトがクラウドで稼働することが前提になると考えます。そのため私はクラウドが普及すると逆に管理がさらに難しくなるのではないかと考えています。なぜなら、同じソフトでもクラウドで利用するものと、オンプレミスで利用するものが混在するため、それを分類し且つ使用許諾条件を確認しなければならないから。
今後、ソフトウェア管理の重要性はさらにあがると考えますが、その重要性を理解するためには、ソフトウェアを購入するということの原点を理解することが非常に重要になると考えます。