AKB総選挙に見るターゲティングの難しさ
最近、電車やCMでAKBのメンバーらしき(だれがAKBなのか正確にわかってないので)人をよく見るので、このネタを考えてみました。
ITという私の仕事柄か、AKBのメンバーの看板やCMでよく見るのは板野友美さんです(イーモバイルで)。素人目ではありますが、メンバーの中でもこの人の露出度が高いので、この前行われた総選挙ではさぞや順位が高かったかと思いきや、まさかの8位。きっと、選挙ではなく、一般人に対する知名度を調査すれば、きっと彼女はかなり上位に来ると思います。しかし、なぜ8位になったのか?その理由が、ターゲティングの難しさになります。
今回のAKBの選挙は日本国民誰でも投票権があるわけでなく、CDを買った人に投票権が1個付いてくるもの。しかし国政選挙と違い、CDさえ買えば何票でも投じられる。よって、投票権を持たない(CDを買わない)一般人の知名度がいくら高くても、投票権を大量に持つ1名に知られたほうが選挙を有利に進めることができる。
以前、AKBをメインにした番組の視聴率があまりよろしくなかったことについての投稿で、「AKBは一人のファンに対して大量にCDを販売するモデルだから、限られたファン数であっても、オリコンなどCDチャートでは上位に食い込むことができる。しかし、1人が1カウントしかされないテレビの視聴率が悪いのは当たり前」とありました。
板野友美さんの順位も同じような現象で、投票権を持たないユーザーも含めた知名度では、かなりの上位まで行くと思いますが、投票権を持つユーザーの支持は必ずしも上位ではなかった為、8位になってしまったと考えられます。
商品も同じで、いくら商品の知名度が高くても、買ってくれない人に商品の良さが届かなければまったく意味がない。物があふれる現在、誰でも好まれ買われる商品というものは非常に少なくなり、特定のニーズを満たす商品が求められるようになりました。
特定のニーズをつかみ、商品を開発するのも難しいといえます。しかし、いくら良い商品を作っても、そのニーズを持つ人たちに対して商品を訴求するというマーケティングを合わせないと、ヒットさせることが難しいと、AKBのポスターを見ながらしみじみ考えてしまいました。