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人にすごいと思わせること

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自分たちは、すごいと思ってしまう人を見ながら生活しています。すごいスポーツ選手、すごいビジネスマン、すごい俳優など、ジャンルは何でもかまいません。

また、自分たちはそのすごいと思える人に対してお金を払うことが多くあります。有料のスポーツは、すごいプレイを見るため、有料のお芝居やコンサートは、すごいと思える人の演技や、歌を聞くため。

これらのことに共通することは、その人がすごいと思えること。逆にすごいと思われる企業や組織があっても、その組織に属している人が皆すごいわけではありません。

確かに、組織の中にもすごいと思ってしまう人は居ます。しかし、その人がその組織の広告塔のような存在になることは、ほとんどありません。組織にはすごい人、普通の人、そうでもない人、いろいろな人が混在しています。しかし、いろいろな人が混在して、そのメンバーを活用し、成果を上げることが組織には求められます。それゆえ、すごい組織に所属する人が皆すごいわけではないということがいえます。

では、このくくりをもう少し狭めたらどうでしょう?組織を外から見るのではなく、組織の中から周りの人を見てみると、すごいと思える人は多く存在します。

では、組織の中ですごいと思える人はどんな人なのでしょうか。すごい売り上げを上げる人、すごい知識がある人、すごいデザインをできる人そのジャンルは様々です。

ここで重要なのは、人にすごいと思われるということは、その人が見る人のレベル、または周りの平均的なレベル以上にあるということです。

高校野球ですごいプレイをする人も、プロ野球にいけば平凡なレベルに落ちる。普通の学校で天才といわれていた人が、進学校に行くと普通のレベルに落ちるのと一緒です。

では、組織に属する人がすごいと思われるにはどうすればよいか。それは、2つしかありません。人と競合して平均以上になる。もしくは、競合が存在しない場所を見つけて、そこで一番になる。

どちらの方法でも、結果的にはすごいと思われます。しかし、すごいと思われるようになる確率は、後者の方が確実に高いといえます。

しかし組織に所属する場合、必ず組織に貢献できる分野で、且つ競合がいない分野を探すことが必要です。

ITを専門とする会社で、農業の技術・知識がいかにすごくても、何も役に立ちません。それは趣味のレベルです。しかし、農業関係の会社であれば、全く同じ技術・知識でも、組織に貢献することができます。

組織に属すると、どうしても組織から定められた目標や業務が割り振られるため、同じスキル・知識を持つようになってしまいます。しかし、組織を見渡せばまだまだ組織が必要とするが、誰もできる人がいないという分野は多く存在します。

それに気づくか気づかないか。気づける人がきっと人からすごいと思わせることができる人だと考えます。

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