秋葉原マーケティングのすごさ
3月の震災の影響で、計画停電の対象となったお宅も多いかと思います。自分の家もご多分に漏れず停電の対象になりました。
家に懐中電灯はあるのですが、小学生の時に理科の実験で使ったレベルの豆電球がついている懐中電灯だったので買い換えようと思ったら、どこにも懐中電灯がない。ネットで頼んでも、納期がいつになるかわからないので、懐中電灯を探しに秋葉原に行ってきました。
そうしたら、駅前のガードしたのお店から、懐中電灯があふれている。十数年過去一度も懐中電灯を売っているのをみたことがない店でも、普通に店頭で懐中電灯を売っている。それも、500円ぐらいの人差し指程度のものから、5000円の工事現場で使えそうなライトまで様々。
そして電池も普通に売っている。しかし、さすがそこは秋葉原。どうみても100円ショップで4本100円で売っていそうな電池を1本100円で売っている。
商品の値段は需給のバランスで決まるものなので、どう考えても高いなと思っていても、ほかにないから買ってしまう。良くも悪くも流行やニーズを素早く取り入れ、商売につなげるセンスは日本でもトップレベルの街であると思います。
そして、東京中でほとんど見ることがない懐中電灯を普通に取りそろえられるこの調達力もすごいと思います。
秋葉原は、電気街から始まり、パソコン、アニメ、アイドル、外国人向け免税店と時代の移り変わりによりその顔を変えてきましたが、その裏に顧客のニーズを常につかみ続け、常識に捕らわれない対応をしてきたからこそ、現在の秋葉原があると覆います。
電気街という看板だけを守っていたら、きっと今の秋葉原はなかったと思います。看板を守り続けて衰退を待つか、看板にとらわれず顧客のニーズをつかみ、自分の強みを生かし生き残るか。現在、多くの企業が直面する問題の解答例を見ている気がします。