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石橋をたたいて渡って落ちる組織、たたいて壊す組織

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今回は、事務局から提示されたお題で一本。

リスクに対し過度に対応することわざとして「石橋をたたいて渡る」というものがあります。石橋は簡単には壊れませんが、そんな石場をたたいて慎重に渡るところが、リスクに対する過度な対応といえます。

組織は事業を行い収益を上げることが求められます。収益を上げるためには、何らかのリスクを取らなければならない。リスクがあるから収益があげられる。リスクがなければ、収益がないか、または競争過多になるため、結果として収益が少なくなる。そのため、組織が行う判断の大半がリスクに対する判断であるといえます。

その意味では、石橋ではないにせよ、組織は毎日何かしらの橋をたたいて渡っている。しかし、組織によりたたく道具と方法が変わります。ある組織では、ピコピコハンマーで一回たたく。ほかの組織では鉄球がついたクレーンで何十回とたたく。前者は、どうたたいても橋は壊れないので、橋を渡ったときに落ちるリスクが高くなる。後者は、たいていの橋は壊れるので結局渡れない。渡れる橋は鉄骨製の橋脚。そんな橋は誰でも渡るわいと突っ込みがされそうなもの。

手段や方法を選ぶのは組織なので、一概にどれが良いとは言えません。一番良いのは、渡る人と同じぐらいの重さを加えるシミュレーションをしてみて、渡ってみる。もちろん落ちるリスクはありますが、落ちた時には落ちた理由を考える機会を与えてくれ、再度橋を渡るチャンスを与えてくれる組織。

そんなもの当たり前と思えてしまいますが、結構ピコピコハンマーの組織と鉄球がついたクレーンの組織は多いのが現状です。

リスクを図り対応するのは非常に難しいものです。しかしその対応を間違えると、結果として事業継続リスクに影響を及ぼすことを忘れてはなりません。

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