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Microsoft World Partners Conference速報 in アメリカ

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Microsoft World Partners ConferenceWPC)出席のため、ただいまワシントンにいます。WPCとはMicrosoftのパートナーが世界中から集まり、Microsoftの今期の方針を聞くイベント。

Microsoftの今期の重点施策。それはクラウド。基調講演が始まって最初に聞いたのはクラウドというワード。そして歌に合わせてクラウドという言葉を会場中(13千人)で連呼。

3年前にも同イベントに出ましたが、その際のキーワードはSoftware+Service。要するにSaaS向けの製品が整っていない状態で、SaaSとは言えないので、別の言葉に置き換えたようなもの。

しかし、今回は違いました。BPOSWindows AzureSQL Azureというクラウド向けのサービスラインナップが整っているため、クラウドを前面に出す。出す。出す。(これぐらいのレベルで押し出していました)3年前にSoftware+Serviceという中途半端なワードを使っていた企業とは思えない変化の速さ。また、これから取り組むという方針ではなく、すでに製品が整っている状態でのスタート。さらに、競合先であるGoogle(アプリケーションの提供)やAmazon(プラットフォームの提供)のように、クラウドの一部を提供するのではなく、アプリケーションもプラットフォームも提供するMicrosoftは他社とは違う(要するにMicrosoftが一番)ということを紹介する念の入れよう。

Microsoftはもともと、インストールベースの製品でここまで大きくなってきたため、クラウドというサービス提供は、今までの収益システムを覆すもの。Microsoftほどのの大企業が時代の変化に合わせてその方針を急転換できる。これがMicrosoftの強さであると感じました。

ちなみに、基調講演の一部で最新のWindows PCの紹介がされましたが、基本的に既存のデスクトップ・ノート・ネットPCの紹介のみでこれはいまいち。今更VAIO Type PをWindows 7搭載のおしゃれなPCとして紹介。また、Leneovo Think Pad Xをipadのように紹介。この分野については、Appleの方が数歩(数十歩)先を行っている感じがしました。

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