オルタナティブ・ブログ > 誰がためにITはある? >

流行に流されやすいITやビジネスの本質を考えるブログ

お客様から対価をいただくことの重さ

»

私は業務の関係で、お客様に対して当社独自のサービスを提供しています。しかし、会社の本業からは若干離れた分野のため、会社の看板と私が提供するサービスの内容に、関連性少ないです。

 

お客様が同じと判断できる製品やサービスであれば、誰が販売しても大体同じ対価をいただくことができます。しかし、コンサルティングなど(お客様に改善策を提案する・ドキュメントを作るなど、無形のサービス全般)比較対象がなく、且つ価値の判断がしづらいサービスの場合、サービスの対価を設定することが非常に難しくなります。

 

コンサルティングの場合、お客様に納品できる物理的な成果物は紙だけです。コピー用紙であれば1枚1円にもなりません。その紙を数十万円・数百万円で買ってもらうのがコンサルティングです。もちろん、お客様は紙を買っているわけではありません。コンサルティングを受け、改善された状態を買っていただいているのです。

 

しかし、同じ結果であっても、提供者の看板が変われば、お客様が感じる価値は変わります。同じ結果でも、大手のコンサルティングファームであれば数百万円とるものも、個人であれば数十万円というケースは珍しくありません。

 

結果が同じであれば、看板の有無は発注者の個人的な安心感と、結果を確認する人(経営陣など)に対する保険でしかありません。いわゆるブランド品のようなものです。

しかし、看板はなくても優れたサービスを提供している会社に発注をしていただけるお客様もあります。

 

お客様から頂く対価は、お客様が持つ期待への対価でもあります。看板があれば、看板代も含めることができますが、看板がなければサービスのみで対価を稼ぎださなければなりません。その反面、看板代を含められる企業は期待以上のサービスを生み出すことが難しいですが、看板代を含められない企業は、期待以上のサービスを提供できれば、お客様が感じられる価値は非常に大きなものとなります。

 

それだからこそ、お客様から頂く対価は非常に重く感じられ、そしてその期待に応えることの重さを感じながらサービスを提供することを心がけることが重要になります。

Comment(1)