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仕事、ライフスタイル、世間での新しい価値を求めて

あとの祭り

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昨年の話ですが、我社の社長の友人であるジャーナリストの筑紫哲也さんが弊社の20周年記念で挨拶をしていただき「あとの祭り」という話をしていただきました。

全ての情報がデジタル化し記録されて、いつでもどこでも見られる時代になるのはありがたいが、その反面、その生の場面で体感しないと本当の感動はありえない。その瞬間を大事にする生き方が薄れているいくことは残念だとおっしゃってました。つまりその瞬間を逃した人にとってはあとの祭りだ、といいう感覚が薄れていく事です。
報道という情報提供の最先端でお仕事されている方の発言であり深く感銘をしました。

また、スローライフという生活スタイルが最近よく話題になります。我社の関連会社でもSlownetというシニア向けSNSサイトを運用したりNPOのスローライフジャパンの支援活動をしています。筑紫哲也さんもスローライフジャパンでの活動をされており、スローライフに関して次のような意見をおっしゃってます。

「スローライフとは全ての生活をスローにすることではない。普段はネットやデジタル技術を駆使してファーストな生活をし、そのファーストな生活の結果うまれた余裕のある時間をスローライフとして過ごしていくことが重要だ。緩急自在こそが本当のスローライフである。」

秒単位で動くテレビ報道の世界で仕事をされつつ、スローライフ運動を提唱されている筑紫氏ならではのスローライフに対する考えで、スローライフとは仕事をリタイヤしたシニアの生活のことではなく、日々仕事の追われてあわただしく過ごしている我々にも必要なライフスタイルであること、おっしゃっているのです。

「あとの祭り」も「スローライフ」もいつの時代もつねに2面性があり、利便性・合理性やスピードを重視する生活の一方で、人間の本来の生活を保つことのバランスの重要性を説いていると思います。

最新のテクノロジーはライフスタイルの利便性・合理性・スピードに貢献することは分かりますが、もうひとつ局面にも貢献できる使い方をしていくべきと思いますし、Web2.0の考えはそういう局面でも貢献をできそうな予感がしているのは僕だけでしょうか。

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