BPM COE(Center of Excellence)
COE、今まであまりお目にかからない言葉ですが Center of Excellence の略称です。時々BPM関連の資料で目にしていました。どんな意味合いかというと、BPMを導入し業務プロセスの継続的な改善を企業内に浸透させるには、従来の情報システム部だけでは不十分でBPM COEという組織を置く必要があるよ、ということです。情報システムが情報技術者からなる組織で、情報システムの構築と運用に責任を持っていますが、COEは社内業務を把握した人の組織で、BPMをベースに業務改善を継続させていく組織ということでしょう。COE、文字通り社内の卓越した知恵の集合センターということでしょう。米国でどの程度この名称が共通認識とされているかはつまびらかではありませんが、関連する話題いくつか紹介しましょう。
■本年5月、米国でABPMP(Association of BPM Professional)のシカゴ支部の責任者(某大手半導体メーカのマネージャ)、自分は自社のBPM COEの責任者だと。COEの人員構成は半数が社内業務の専門家、残りの半数がIT技術者だと。いつ組織COEは発足したのかの質問に、2ヶ月前と誇らしげに言っていた。
■国内のBPMのユーザさんと、このあたりを時々お話させていただきます。さすがにCOEという名称はありませんが、情報システム部とは別の組織が責任部門としてBPM推進している企業さん、また、情報システム部の方でも現場との交流を密にしてBPM推進を行っている企業さんと色々ですが、共通していることは業務知識をベースに進められていると言うことと思います。
■内部統制のITシステム展開、BPMベースで実現されますが、社内の内部統制推進室。まさにCOEではないでしょうか。従来、ITシステムは開発すれば後は実運用で不変ルーティンですが、内部統制もBPMの対象業務も、開発してから後も可変ルーティンとして毎月/毎Q/毎年に、変更・改善(内部統制だと審査という言葉でしょうか)していくことが大切になります。それを進めていくのがCOEという組織になります。
■BPM COEの必要性を説く資料を散見します。今後のコンサルの対象になるでしょう。また、日本BPM協会の検討会で議論するのもおもしろいですネ。