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分割と一括、そして旅一座

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ITシステム開発で、発注形式で分割とか一括とかの言葉は使われるが、「全部当社に任せていただけたならば、大丈夫ですよ」と言うのは少ないようだ。IT産業がサービス産業ならば有るべきとも思うし、IT産業が目指す究極とも思う。

現状あまりに分割されすぎではないだろうか? 「私はコンサル、システムは作らない、製品選定はしない、SI企業も推薦しない」「SIerの当社は、プライムでの契約と取らない、提示された仕様どうり開発するだけです」「情報システム部門としては、現場の要求なんてわからないから、一年かけて調査し、それから開発です」等々。理由はそれぞれ枚挙に暇がない。ただ共通している事は「自分の所は解るのだが、前と後ろは見えない、だから分割、責任を負えるの自分の所だけ」と言った所だろう。納得ではあるが容認しがたく、IT産業に従事するものとして何かもどかしいものを感ずる。事業効率が悪いからで「分割」ばやりになり、隣接するはずの前後の働きが見えなくなる、その結果はシステム障害問題を惹起し、更にIT産業界の構造そのものへの疑問を提示しているのではないだろうか。

昔からそうだったのだろうか? そうでもないようだ。ユーザ企業・HW/SW企業、皆が一緒になってシステムを作り上げたというような話はいくつも聞いた。いつの時代でも新たな方式による物づくりは、関係者が寝食を共にする緊密さと緊張の中からしか誕生しないものである。

それでは今、BPMによるシステム作りではどうなのだろうか?それを新たな方式と捉えている立場で見ると、それぞれ必要とされる立場の者が、旅一座のごとく緊密さと緊張の中でシステム作りをして行く。自分の役柄でなくていてもよく理解する。そんな試みが必要であるような気がしている。

ユーザ・業務コンサル・SIerの理想的な連携、本当の一括が先ず必要なのであろう。それができて初めてプロによる真の分割ができてくるのだろう。

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