個人ワークとチームワーク
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遠藤功先生著の「見える化」という本を読んだ。Modelerの「見える化」から興味が広がり手にした本である。企業活動を「見える化」から平易に説いた好著である。
トヨタのアンドン(各工場の工程ラインに吊り下げられ工程進捗を表示している表示板)を紹介し、「見える化」の本質を紹介している。アンドンには、次の3つのポイントがある。
①問題の開示・告知 :事実を隠すことなく、さらけ出す。
②個人の責任による問題発見 :躊躇することなく現場の個人が問題発見を示す。
③チームによる問題解決 :リーダを中心として解決する。
①②③ができれば、個人とチームのワークの最上の補完バランスが実現する。チームには頼もしいチームリーダがきっと居るのだろう。それでは我がITシステム産業界は、どうだろうか?個人ワークとチームワークの補完バランスが大切なのは同じ事と思う。しかし、現実は①②③それぞれも、中々できないし、そこまでも深く議論されてもいない。一つの会社の中でもできてないのだから、幾つかの会社が参加して構築されるITシステム作りでは、尚難しい。それが実情であろう。
その理由は、思いつくだけでも数個は挙げられる。だからそう簡単に解決はしないのだろうと思う。
でもどうなのだろう、ITシステムとシステム作りのコモンセンスを共有する所からスタートすると随分色々な事が解決するのではないだろうか?勿論かなり対象を限定するという条件は必要だが。また、そこでも「見える化」は大いに役立つ手法であろう。
こんな事を起点に色々な事が考えられる。今のIT産業界の区割り線が変わっていくということなのだろうか?
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